空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

「なんとなく働く」から、「目的を持って働く」へ

目的なしでは、時間の質はあがらない

わたしたちは、何もせずとも毎日を、ただなんとなく過ごせてしまいます。勿論、何もせずベッドに寝そべり、疲れを癒す日も必要です。けれど、新しい何かに挑戦したり、勉強を始めたりする時には、それから何を学びたいのか、何を得たいのか、何を期待しているのか、近い未来、自分自身がどうなりたいのかを考え、明確にしておくことが大切です。目的を持って取り組むことで、その時間に対して受け身になったり、消極的になってしまうことを避けることができ、質をあげることができます。

9月2日から、いよいよ南会津ふるさとワークステイが始まります。今までの人生において、ボランティアは一度もやったことがありません。それなのに、今この時期にやってみようと思ったからには、この体験で期待することや、目的がいくつかあります。

1.仕事の意味を自らに問い直す

社会人時代、仕事とは「生活のため、お金を稼ぐために、自分の健康や時間を切り売りして、会社のために働くこと」だと思っていました。だから毎日、働くことが辛くて、楽しいと感じたことはありませんでした。けれど、辞めた直後に「働きたい」と心が叫んだということは、辛いだけが、働くということではないはずだという思いがあるからです。会社に入って働くことだけが正解というわけではないはずですし、もっといろんな選択肢があって、もっといろんな答えがあるはずです。ボランティアをして、すぐにそれが見つかるとは思っていませんが、お金を稼がないボランティアを通じて、ネガティブどん底真っ逆さまな、仕事に対する考え方を変えるきっかけをつかみたいと思っています。

2.わからないことは人に聞く

会社を辞めてしまう人たちのパターンで多いモノは、わからないことがあったとしても人に聞くことができないというものだそうです。何でも聞くことが出来るのは新人の特権だと思って、恥を捨てて聞けばいいのですが、中々聞けないということがありますよね。特に、聞く勇気が必要なのは、先輩社員の方が忙しそうにしている場合です。こんなこともわからないのと思われたらどうしよう、と相手からどう見られるかが気になって、どうにも動けなくなってしまうのです。わからないことを放置していても、ある日、突然理解できるわけがありません。農業ならなおさらです。私はまったくの初心者ですから、これを機に、わからないことは素直に人に聞くということを実践したいです。

3.人とふれあう

現在のニート生活は、正直、親以外と接する機会がありません。月に2回ほど、若者サポートステーションというNPO団体で面談していますが、考え方の異なる初対面の人と接する機会がありません。体育館から逃げてしまったように、家にずっといる生活が続くと、他人のいる場所に恐怖を感じるようになってきてしまいました。これは人と接したり、話したりすることが圧倒的に少ないことによる弊害だと考えています。わからないことを聴くためには、人と接することが不可欠です。農業という仕事上でも、働く上でも、人と接することは不可欠です。これを機に、他人に対する恐怖だったり、自分の人の視線を気にし過ぎてしまう傾向を緩和したいと考えています。

向こう側にいる、自分に出会うために

人は明確な目的、3か月後や半年後に、こんな自分になりたいというビジョンを持つことで、物事に対する考え方や取り組み方は変えることが出来るし、変わって行くことができると思います。そう考えると、就職活動をして、社会人の仲間入りをしたはずだった働いていた頃の私は、「働かなければいけない、皆がそうするから」と思考することを放棄し、働くことに対して何の目的も、意味も見いだしていなかったのだと思います。会社を辞めて、ニートになって、初めて気がついたことです。そしてこれからずっと、向き合っていく課題でもあります。

何かを始める時には「それをして何を学びたいのか、何を目的とするのか、それを生かしてどうなりたいのか?」を自らに問いましょう。初心を忘れないことが大切です。