空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

思う存分湯めぐり三昧、黒川温泉「旅館 山河」に行ってきた

実は11月の3連休に夢にも見た黒川温泉に行ってきた。

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いまや全国のあらゆる温泉地にある入湯手形の原点とも言われ、入湯手形があれば3箇所まで選んで入浴することが出来る温泉好きのパラダイス。生きている間に一度は行ってみたいと思っていたのだが、東京から九州はすごく遠い。さらに黒川温泉といえば全国屈指の人気温泉地、1人旅をすること自体が難しい。すごく高級価格になるし。

そんなこんなで毎年のように「いつか行きたい」という夢を見ながら、黒川温泉旅館組合のHPを眺める日々を送っていた私だったが、ついに行けることになった。この日をずっと待ち望んでいた。そして存分に湯めぐりを堪能するためには空港に前泊して、朝一の飛行機に乗る必要があり、黒川温泉にお昼前につくのがベストだという強行日程を決行したのだ。

ということで、ついに念願の人気温泉地である黒川温泉まで3泊4日(※空港での前泊を含む)の1人旅をしてきたので、今回は宿泊した旅館をメインに2015年最後の温泉探訪記としてガッツリ紹介したいと思います。

それではいってみよー。

熊本の秘湯 黒川温泉「旅館 山河」とは

黒川温泉は熊本県阿蘇郡南小国町にある温泉で、合計29軒のこじんまりとした宿があり、川沿いに半日あれば歩き回れてしまう程度の温泉街が形成されている。今回宿泊したのは日本秘湯を守る会に登録されている2つの旅館のうちの1つである「旅館 山河」である。下は暗くなってから撮影した入り口の写真です。

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今回「旅館 山河」を選んだのは、湯めぐりをする時は温泉街を縦横無尽に歩き回るけれど、旅館では日帰り利用の人たちに煩わせられることなく、リラックスして静かに温泉に浸かりたいという気持ちがあったからである。

木曜日の夜、会社帰りにコインロッカーから旅行リュックを回収してそのまま羽田空港へ。羽田空港のファーストキャビンなる簡易宿泊所で1泊して朝一番の飛行機で福岡空港へ。そこから黒川温泉行きの直行バスに乗り込み、黒川温泉にたどり着いたのが午後1時。思い返すと、我ながらすさまじい強行日程だったと思っている、後悔はない。

自然の中に溶け込む7つの湯巡りが楽しめる

温泉街から離れているからこそだけど、「旅館 山河」の敷地面積なんと3000坪もあり。木陰から零れる光と川の流れるせせらぎを背景にしながら、男女別の内湯のほかに、敷地内に点在する混浴露天風呂、女性専用露天風呂。その他趣きの異なる3つの貸切風呂(※1人1時間程度、予約制)と足湯を楽しむことができる。

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ただ夜は足元が危なくなるからかそれぞれに利用時間が決まっていて、24時間いつでも入浴できるお風呂はない。チェックインする時に「内湯と露天は夜中の24時まで入浴できるので、貸切風呂を予約してそちらを楽しまれる方が多いですね」と言われたのですが、いざ予約しようとするとほとんど時間が空いていなかったので、助言を無視。露天風呂と内湯から堪能することにした。

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こちらが女性専用露天風呂です、予想通りチェックイン直後は誰もいない。湯気のせいなのか湯が水色がかっていて綺麗です。写ってはいないけれど手前に小川が流れていて、まさに大自然に抱かれたような気分を味わうことができた。湯船に髪の毛が入らないように平らな岩に背中を預けて、入る寝湯が最高でした。

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貸切風呂の中では一番気に入った六尺桶風呂。あふれんばかりにこんこんと注がれているお湯を独り占めできる贅沢なお風呂である。ただ桶が結構深かったので、できれば中に腰掛けられる場所があるといいのだけれど。

基本的に貸切風呂はフロントが開いている間は事前に予約しなければいけないのだけど、22時以降はフロントに貸切風呂の鍵を置いてあって。夜24時までであれば空いていればいつでも利用可能になるため、これを利用してすべての湯巡りを完遂した。宿泊客はたくさんいたと思うのだけれど、結果的には露天風呂や内湯も含めて、すべての湯船を貸切で利用できた。

計画通り!!

夜の黒川温泉街が散策できる、黒川温泉「ふじ屋」

黒川温泉は韓国が近いということもあって海外からの旅行客がとてつもなく多い。日中、昼間の温泉街や湯巡りで出会う人の大半は日本人よりも韓国人の団体客やその他海外からの旅行者が多く、どこか落ち着かない雰囲気だった。

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だからこそ宿泊する時は温泉街から遠い方が、私的には落ち着けていいのだけれど。2泊目は夜の温泉街歩きができる中心地に近い旅館に宿泊することにした。全8室しかないこじんまりとした旅館で、露天風呂はないけれど、姉妹館である「お宿 のし湯」の露天風呂が無料で使うことができる。

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夜の温泉街はほとんど人がいなくて、時折すれ違うのは同じく旅館の浴衣を着て、カランコロンと下駄を鳴らしながら歩く人だけ。昼間の観光客で賑わう昼間の温泉街を知っているからこそ、このギャップが素晴らしい。歩いているだけで、黒川温泉の知らない一面を知ってしまったかのように思えてわくわく感が止まらなかった。

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似たようなアングルで撮った写真が1枚だけあったので、ちょっと比べてみよう。これが温泉街として起きていない朝8時前の写真。黒い柱を基調とした和風な建物と道路とのコントラストが綺麗で、落ち着きがある趣き。

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そしてこれが夜の黒川温泉街。壮絶に自動販売機が光り輝いているけれど、実際はもうちょっと暗かった。旅館から漏れるオレンジ色の光が夜の温泉街をぽつぽつと照らしていて、夜の雰囲気も好きだなって。ただし山の中にある温泉ということもあり、夜は気温がグッと低くなるので注意。ユニクロのウルトラライトダウンが大活躍しました。

今度泊まりたい宿は「山みずき」で決まり!

黒川温泉での2泊3日の温泉1人旅で、宿泊した旅館以外で入浴した温泉は全部で7箇所。入湯手形を2枚買い、深山山荘のみ入湯手形対象外なので別途入浴料を支払っている。ここですべてを紹介することは出来ないので詳細は省くけれど、この中で私が最も気に入ったのが「山みず木」である。

  • いこい旅館
  • 黒川荘
  • こうの湯
  • 神明館
  • 山みず木
  • 里の湯 和らく
  • 深山山荘

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「山みず木」は山河と同じく、温泉街からは離れた場所にある旅館で、とてつもなく広い。外来入浴の場合でもすさまじく広い女性露天風呂「森の湯」と檜造り?だと思われる木造りの温かみのある内湯「風人の湯」に入ることが出来る。

写真は撮れなかったけれど、午前中は貸切で利用することができ、内湯から見える紅葉とそばを流れる小川が絵になる景色で、露天と内湯を交互に入り、時折休憩しながら3時間以上居座った。黒川温泉の中ではここが一番最高だと思ったので、もしもう1度訪れることがあれば、今度はここに泊まりたいですね。

 今年のまとめ

ずっと行ってみたかった黒川温泉に2泊もして、文字通り温泉三昧した。ちなみに1泊目の旅館 山河は、1人旅とは思えない豪華な10畳を超える部屋、夕食は部屋食で、1室につきお部屋係が付くなど、今まで宿泊した温泉旅館の中で1番を欲しいままにする最高レベルな高級旅館であったことは言うまでもない。

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1人旅をするという意味ではリーズナブルに宿泊することは無理なので、どちらかというと家族向け、夫婦向けの温泉なのかなという感じでしたが、東京から飛行機に乗ってわざわざ行く価値のある、とても良い温泉でした。今度いつ行けるかはわかりませんが、また行きたい温泉です。興味のある方は是非1泊以上して、温泉を満喫してみてはいかがでしょうか。

これが2015年最後の記事となります、本日夜は紅白を見るので忙しくて今年を振り返る記事を書く時間がないので、また2016年にお会いしましょう。今年も大変お世話になりました、来年も空想島共々よろしくお願い致します。

※なお温泉写真は許可を取った上で撮影しています。