空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

4月という新しい門出に、どこにもいけない私へ

門出の日に、どこにもいけない

3月は、大学の卒業式シーズンですよね。きっと来週あたりになると、卒業式ラッシュに突入して、駅で袴を来た女性などが眼につくようになるのかもしれません。卒業式が終了すると、いよいよ4月の足音がズンズンと近づいてきます。私の中では、2014年は1月にすでに始まっているのですが、新入生や新社会人にとって4月とは、新しい人生が始まる門出の日です。

ちょうど去年の今頃、私も大学院を含め6年間通った大学を卒業しました。4月の入社式を境に、社会人としての一歩を踏み出しました。しかし環境が一変し、社会人として働くということに適合できず、たった入社4か月で会社を辞め、今の私があるわけですね。だんだんと4月の近づいてくる足音が大きくなってきているのを聞くと、去年の自分を思い出して、ネガティブな気分になってきてしまいます。

選択することに、未だに悩んでいる

フリーター派遣社員)とニートを行き来するような不安定な生き方をしているので、時折、このままだとマズイなぁという気持ちがお化けのように湧いて出てきます。

去年、選択することが怖いなんて知らなかったという記事を書きました。就職活動をするべきか、職業訓練を受けるべきかという選択と、元々IT企業に就職して一度辞めているのに、またIT企業を目指すのか?という自分の中の矛盾に苦脳していたのですが、この悩みはまだ解決されていません。

困った時の相談機関としてよく使っているニートサポートステーションで、上記の話をした所「やりたいこと、好きなことがあるというのはいいことだから、一度会社を辞めて見えてきたものもあると思うし、挑戦してみたら?」と言われました。こういう機関は、悩みを聞いてもらったり、問題点を整理して自分を見つめ直したり、一人一人を応援してくれるという意味でとても助かっているのですが、どこの誰に相談したとしても、最後に決めるのは自分自身です。

二度と就職活動をしたくない

そもそも、IT企業に再就職することを考える場合、絶対に通らなければいけない関門、それは『就職&転職活動』です。私の就職活動が終わったのは一昨年の11月頃でしたが、まず初めに思ったことは内定が頂けてよかったという気持ちよりも前に「二度と就職活動なんてしたくない!」という気持ちが先に立ちました。

会社にエントリーするから始まり、筆記試験、CAB・GABなどの適性検査。人生を棚卸しするといううたい文句をかかげるどこにもいない自己分析。会社説明会やセミナーで(採用担当など上司がいる中で本音を語ることがそもそも無理だと思われる)取り繕ったようなやりがいを語る社員の質疑応答タイム。会社のホームページを巡回し、エントリーシートに書く自己(事故)PRと志望(死亡)動機を捏造する作業。1次面接、2次面接、3次面接、最終面接という面接のオンパレード。心を折るがごとくに送られてくるお祈りメール。

やればやるほど迷走し、混乱し、鬱になってくる就職活動から開放された!という気持ちが大きかったので、これをもう一度やらなければいけないのか?と思うと、その時点で立ち止まってしまいます。贅沢なこと言っている場合ではありませんが、正直、そこまでの気力が湧きません。

体の拒絶反応を押さえこんで就職活動をするべきなのか、潔く就職活動をしないで生きる方法を考えるべきなのか、わかりません。決められないどうしようもない私が、一番どうしようもないです。どうしようもなく怖いし、自分に自信が持てません。

「失敗を恐れず、挑戦する」という初心表明

ところで入社式の日、初心表明をしろとのお達しを、本番10分前に知らされた私は何を言ったと思いますか?

色々考えましたが、その時点から働くことに違和感を感じていたので、特に何も思い浮かびませんでした。なので、適当にその場しのぎでそれっぽく「失敗を恐れず、何事にも挑戦していきたい」と言いました。残念ながらこの初心は会社内でまったく発揮されることなく、会社を辞めるという予想の斜め上の状況で現在進行形で発揮されています。

会社を辞める選択を、様々な人に反対されているにも関わらず強行した時は「もし次の日死ぬとしたら、会社を辞めなかったことを絶対後悔する!」と考えていました。……ちょっと意味がわかりません。極限状態で考えているって突拍子ないですね。

でも一度きりの人生ですから、できるだけ後悔なく生きたいです。「失敗を恐れず、挑戦する」「やらない後悔をするくらいなら、やってみる」そのくらいの気持ちで、4月からも生き方を検討していきたいと思います。

「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書)