空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

たった40分で誰でも必ず小説が書ける「超ショートショート講座」を読んで

「物語を書きたい」という気持ちがいつまでもココにある

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 三連休、特に何も用事はなかった。というか直前まで三連休であることにも気が付いていなかった。誰かに言われなかったら、金曜に誰もいない会社に出勤していたかもしれない。


 普段は家の掃除をしたり、買い物に行って食事の準備をしたり。合間合間でスマホアプリに勤しみ、炬燵の中で一週間視聴していなかったアニメを見て、ブログの記事を書いて寝るみたいな。そんな休日を過ごしているけれど。

 

もう1日くらいあれば、普段やらないようなことも出来るのではと思って。最近、休日外に出かけることは滅多にないのだけれど、都会の本屋に出かけた。持っていくのは財布と会社の社長に貰った一万円分の図書カード。

 

確か社長から「資格を取るための教本や過去問を買いなさい」と言われて有難く頂戴したものだけれど。まだ残金が残っていたはずだ。いくらか忘れたけれど単行本くらい余裕で買えるだろう。少しの背徳感と心が躍り出すようなワクワク感を持って、新宿のブックファーストで本棚を物色した。図書カードを貰った名目なんぞ知るか。

 

私は私が欲しいと思う本を買ってやる。そう思って意気揚々と出かけているのに、欲しい本のタイトルすら調べていない。意味がわからないが、こうすると(低確率ではあるが)ふと思いがけない本に出会うことがあるのだ。

 

というわけで、今日はそんな風に3時間以上本屋をブラブラして見つけた「たった40分で誰でも必ず小説が書ける 超ショートショート講座」という本を読んだ感想と実際に私が40分で作った物語を紹介したいと思います。

 ショートショートとは

この本は、ショートショート作家の田丸雅智さんが2013年から「超ショートショート講座」と題した講座を各地で開催しており、その講座内で使用している田丸式メソッドを紹介すると共に、講座を通して物語を書く楽しみを知ってもらう目的で書かれている本です。

 

さて、ショートショートという小説スタイルとは、どのようなものを指すのでしょうか。短編小説ではないのか。だいぶ前、Twitter上で140文字だけで書く「ついのべ」というものが流行ったことがあったけれど、そのくらい短い物語を指すのだろうか?と疑問を持つ人もいるかもしれない。

 

けれど実はショートショートの定義は明確にはないようです。いろんな人がいろんな定義をしているようですが、よく話題にあがる一般的な定義として、以下のようなものがあげられているようです。

明確な定義は存在しないが、一般的には原稿用紙20枚程度以下の作品とされる。短編小説掌編小説、ショートストーリーとは異なる独自のジャンルといわれることが多いが、それらを区別しない場合もある。ジャンルは、SFミステリーユーモア小説など様々。アイデアの面白さを追求し、印象的な結末を持たせる傾向がある。

かつて星新一フレドリック・ブラウンが得意とし、その後、江坂遊らに受け継がれた。現在は田丸雅智が新世代ショートショートの第一人者として活動している。

ショートショート - Wikipedia

 

本書では、書くことを楽しむことが一番重要なことと位置付けているので、ショートショートのことを、短くて不思議な物語のことと定義しています。つまり、超ショートショートとはショートショートよりももっと短くて不思議な物語であり、短い中に、アイデアと軽い結末のある小さな物語としています。

 

超ショートショートを作るための3ステップ

本書に紹介されている手順を踏めば、誰でも簡単に自分だけの作品を作ることができます。

ステップ1:不思議な言葉を作る

ステップ2:不思議な言葉から想像を広げていく

ステップ3:想像したことを短い物語にまとめる

(たった40分で誰でも必ず小説が書ける 「超ショートショート講座」第2章より)

 この3ステップを踏むだけで、誰でも自分だけの超ショートショートを書くことができます。ステップ1~3のやり方は本書の第2章にて詳しくやり方が紹介されています。ここでは簡略化してご紹介したいと思います。

①思いつく名詞を20個書き出す(制限時間3分)

②1つだけ選んで、その名詞から思いつくことを書き出す(制限時間4分)

(たった40分で誰でも必ず小説が書ける 「超ショートショート講座」第2章より)

 この①と②で書き出した既存の異なる言葉を組み合わせて、不思議な言葉を作ります。本書の末尾に付録としてワークシートがついているので、実際に作ってみるのが一番理解してもらいやすいかなと思います。制限時間を設けるのは、自分を追い込むことができ、アドレナリンが分泌され、発想がジャンプしやすくなるためなんだそうです。

 実際に超ショートショートを書いてみた

  もともと小さな頃から物語を書くことが好きで、昔は一次創作の長編をノートにまとめたり、小学生時代の担任に読んでもらうことが大好きだった。けれど社会人として働く今、ストーリーやキャラクター、世界観やプロットを全てゼロから作り出すのは難しい。

 

読みたいと思う小説がどこを探してもない時「だったら自分で書くしかないじゃない」と思い立って、pixivにて二次創作小説を書いていたりしますが。そういう二次創作とはまた違った魅力があります。

 

 さて物は試し、実際に書いてみようと取り組んだ結果をこちらにまとめてみました。超ショートショートを勝手に私がショートショートショートと名付けています。今は2作品しかありませんが、今後『からっぽの中の唄』というブログに書いたショートショートショートを書き溜めていこうと思います。1分以内で読めるレベルの短い物語ですが、誰かの心の本棚に加えてくださるように、精進していきたいと思います。

 

sky-falling.hatenablog.com

さて実際に書いてみると、本当に田丸メソッドを組み合わせるだけで小さな物語を書くことができました。ちょっと不思議な出来事が普通に起こる物語です。書き方に正解はなく、誰でも自由に空想を膨らませることができるのが、このショートショートの面白さだと思います。

 

本書の第5章にも小学6年生の作品、中学2年生の作品、大人の作品など4作品が掲載されています。どの作品もこの続きはどうなるんだろうと、続きが読みたくなるような作品ばかり田丸メソッドの特徴は「誰でも」「必ず」物語が書けてしまうということ。興味のある方はぜひ、本書でショートショートを書いてみてはいかがでしょうか。

 

たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座

たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座