空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

第二の人生を歩む準備を始めた父と母を知って

それぞれの人に人生があるってことを唐突に思い出した。

f:id:rntriple6:20160116164125j:plain

去年、突然父が「まだ決めているわけではないんだが、退職したら第二の人生を始めるために引っ越そうと思ってるんだ」と言い出した。私はそのことになぜかとても驚いてしまったことを覚えている。

普段、私が私視点で世界を見て、私の人生を過ごしているという意味では、私の人生の中心は私だ。けれどそれと同じように時折重なる分岐点で共に過ごすけれど、違う視点で世界を見て毎日を過ごしている人がいる。それは時に母であり、父であり、妹であり、見知らぬ誰かなのだ。

ということで、今回はいつまでも実家から出て行かない子ども達を見て、「だったら第二の人生を転機として、私たちが家を出ていくから」と父に宣告された私が思ったこと、感じたこと、今後やるべきことについてまとめておこうと思う。

私にも、独り立ちの時期がやってきた

とても遅い、独り立ちかもしれない。

妹は私なんかよりも凄く優秀で、大学を卒業して就職した会社でずっと働いている。常に勉強と新しい知識を身につける必要があって、家に帰ってきては勉強をしたり。それに比べて私は、新卒入社した会社を4ヶ月で辞めて、ニートとフリーターを繰り返す。両親にとって、私は「これからきちんと生きていけるんだろうか?」という心配事だったに違いない。

けれど去年2月頃に知り合いの紹介で自分の生活を支える基盤となる仕事が見つかったので、きっと父と母にとって「私」という心配がなくなったのだと思う。ずっと育ててもらって、どちらも大学まで行かせてもらって。それぞれが(私もなんとか)仕事を見つけて、稼ぐことができるようになった。親としてやるべきことはほとんど終わった。あとは自分でどうにかしなさいって奴だ。

よく聞くのは実家には父と母が暮らしていていて、子どものほうが実家から出て一人暮らしをして。両親の加護から外に出て独り立ちというパターンだが。私は毎月暮らすための家賃(格安毎月3万円)を支払うことで、実家に住まわせてもらいながら、一人暮らしするための資金を貯めていた。

けれど独り立ちする気配の見えない姉妹を見かねたのか、(私や妹もそうだけど両親も)ずっと今住んでいる東京で生きていくって思いはなくて。新天地で新しい人生を生きたいって夢を、父は定年退職(65歳までの継続雇用を終える)を機に実行するらしい。

つまりは実家を私や妹に残していくってパターンだ。

 

来年から実家で姉妹二人暮らし?

実は家族の中で、私だけが両親と別の場所で過ごした経験がない。妹は地方大学に進学したことがあり、大学4年間は一人暮らしをしていたことがある。父も仕事の関係で海外や東北で単身赴任していたことがある。母と私はずっと一緒だったけど、私を生む前に母は一人暮らしをしていた経験がある。私だけがずっと家族と一緒に生きてきた。

だからなんだか、私や妹が「一人暮らしするから」と思い立って引越しをするまで。ずっと一緒にいるもんだと、なぜだか知らないが恥ずかしいことに勘違いしていた。私にも私の人生があるように、父や母にも1度きりの人生があるのだ。

終わりは大体決まっているけれど、どう生きたいと思うかは人それぞれ違う。家族だからってずっと一緒に同じ道を歩いていくわけじゃない。これからはそれぞれの人生のために生きる、そういう段階に来たのかもしれない。そんな当たり前なことを、改めて考えらせられた。

今すぐに両親が新天地を見つけて、引っ越すというわけではないのだけれど。年金生活を送りながら、自分をより豊かにするための仕事を始めたいと思う場所は決まっているようで、情報を集めたりしているのを時折見かけるようになった。リミットは再来年、この話を聞いたのが2015年12月なので、早くても来年以降の話だ。

別に家族が離婚してバラバラになってしまうわけじゃないんだけれど、なんだか広い家に姉妹そろって二人だけになるって寂しくなるなぁって思った。それと同時に今まで母にまかせっきりになっていた家事を含めた家のこと、毎月の生活費と収入と支出の管理をきちんとできるようにならないととても困るのでは?今の収入で本当に二人暮らしなんてできるのだろうか?という不安が高まってきたのだ。

 

だから今年は家計簿が必要不可欠

勿論その時になって妹が実家を出て行けば、私が実家で1人暮らしになる。私自身が家を出て行くってことも考えられるけれど、賃貸暮らしと違っていい所はすでに実家が持ち家になったので家賃はかからないってところ。なので今のところは実家暮らしする予定だ。

そうなると必要となるのは、家計簿をつけてお金の管理をすることだ。

けれど2013年にほぼ日手帳を使いこなせず挫折、2014年に高橋書店の手帳を使いこなせず挫折。2015年にいたっては手帳を買うことを辞めるっていう、メモを手書きで蓄積しておくという習慣がない私にとって、家計簿を毎日書いて、毎月の収入と支出合計を計算して、どれだけ自分がお金を使っているのかを目で見て一発でわかる形にするというのも一苦労。

実際2014年に「家計簿を書くぞ!」と意気込んだものの、結局途中で挫折している。でも今年は、本当に今年こそは書けるようになりたい。願望でなくて書けるようになってやる、そうしないと今後の生活で困るからだ。一人暮らしをしたことがあるなら、家計簿を書くとか、すべて自分で家事・炊事をこなすなんてやったことがある当たり前のことかもしれないが、一部はあるが全部自分でという経験がない。

いきなり細かいお金の管理は難しいけれど、まずは自分が毎月使ったお金をレシートでまとめて、書くという習慣を作る。そうやって毎月積み重ねていけばどれだけ自分がお金を使っていて、どこに無駄があって。毎月どのくらい貯蓄に回すことができるか予測もできるようになると思う。

家計簿を書くことに慣れてきたら毎月ほぼ固定で出て行く光熱費と通信費と水道代も換算して、今年中に母が毎月まとめている家計簿を書けるようにしておく。そういう毎日の生活を平穏無事に送るためのノウハウを蓄積しているのは母なので、両親がどこか遠くに行ってしまう前に学べることは全部吸収しておきたい。

 

本日のまとめ

なんだかいろいろ書いたけれど、別に母と父が第二の人生を送ろうとしていることを否定しているわけではない。

新卒で入社した会社を4ヶ月で辞めることに猛反対して諦めるのが早い、そんな子に育てた覚えはないときつく詰った父だけれど、普段は温厚でめったに怒ることはないし、ありのままの私を受け入れてくれようとしてくれた父と。何があってもずっと私の味方をしてくれていた母がいたからこそ、今の私がある。

私たちの人生がよりよいものであるようにと、ずっと応援してくれていた。だから私も別に恩返しってわけじゃないけど、両親の第二の人生を応援したいと思っている。もちろん今は本当に独り立ちして、来年から新しい生活を(もしかすると妹と、もしかすると1人で)送っていけるのかっていう不安のほうが大きいのだけれど。

来年はきっと家族にとっての転換期となる、だからこそ今年を大切に過ごしたいし、自分にできることをやりながら、その時を笑って迎えられるように準備しておきたいと思うのだ。それぞれが新しい自分になるために。