空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

仕事旅行社「旅行家になる旅」に行ってきた

仕事旅行社とは

知らない場所を旅するように、カメラマン、カフェ、占い師等憧れの仕事であったり興味のある仕事を1日体験することが出来る、大人向けの職業体験サービスです。今回、3月11日開催された「旅行家になる旅」に参加してきました。

藤原かんいちさんとは

旅行家である藤原かんいちさんに同行するこの仕事旅行ですが、そもそも藤原かんいちさんとは何者なのか。私は正直、まったく知りませんでしたので、詳しい説明はこちらを参考にしてください。http://kanichi.com/

参加しようと思ったきっかけ

理由は3つあります。1つはちょうど7月あたりに9泊10日くらいで、和歌山にあるNPO法人に遊びに行くという企画を考えていたので、勝手にシンパシーを感じて。

2つ目は仕事旅行社というものに興味があったから。今までは「これを逃したら絶対に後悔する」と思えるようなものがなかったので、ずっと先延ばしにしてきたのですが、これだと思ったので、申し込み締切日、残り1席しかないという状態で30秒悩んで、即申し込みしました。

3つ目は「旅行家という仕事は、やろうと思えば誰にでもできる」というフレーズが気にいったから。実際には趣味のように時々楽しむのと、それを仕事にするのでは、理想と現実みたいな所はあるかもしれないけれど。何をするのでも専門知識が必要で、資格が必要で~みたいな仕事とは 一線を画すると思ったのです。まぁ誰にでもできるとうことは、私にもできるかもしれないなと思ったわけです。

東京プチ旅行について

だいぶ前書きが長くなりましたが、これから私が参加した「旅行家になる旅」の感想レポートをしていきたいと思います。見事な晴天の下、集まったのは6人。

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参加者は私も含め6人、男2名、女4名です。学生、社会人、派遣⇔ニートをふらふらしている私という見事にバラバラな境遇の人が集まりました。共通するのは、皆1人で参加していること、そして旅をするのが好きなことです。

実際に訪れた観光スポット的な面から、この旅を紹介することはたやすいのですが、得られるものが自分らしさを見つけるヒント的な、そういう内面に迫るものなので、今回は旅を通じて最も印象に残ったことを2つ、レポートしていきたいと思います。

やりたいことをやれる自分になりたい

世界を走りまわっている藤原かんいちさんが、なぜ旅をするようになったのか、どんなこども時代を過ごしたのか、「旅行なんて、一体何になるんだ?」「そんな夢見がちなことはやめておけ」と周りの大人に言われたにも関わらず、なぜ旅行家になることを選択したのかという根幹に迫るお話を聞きました。

話の中で一貫して感じたのは、やりたいことがあるにも関わらず、それをやらないのはどういうことなんだろうという疑問と、やりたいことを定年後まで先延ばしにして後悔したくないと言う思い、それが一体何になるのかなんて言われてもわからない、それでも眼の前にあるやりたいことをクリアして、やりたいことがやれる人間になりたい、諦めたくない、自分に嘘をつきたくないという強い気持ちでした。

どんな自分になりたいかは人によって異なると思いますし、明確な答えを持っている人はそんなにいないと思います。ちなみに今の私には、現状から脱出したいという気持ちしかありません。それは必ずしもニート派遣社員のような不安定な立ち位置から脱出して、ただ単に正社員になりたいというモノとイコールではありません。

収入としてのお金が安定して入ることは、確かに魅力的ではあります。けれど大学を卒業し、新卒で会社に入社して働くという風な一般的に言われている人生のレールを、周りの反対を押し切って飛び降りた私を無駄にしたくありませんし、あの頃の決断を後悔していませんし、毎日が灰色で息苦しくて、楽しいことなんて何もなかったあの頃を、二度と繰り返したくないという気持ちだけが、今の私を支えています。

どんな仕事に就きたいかは今でもわかりません。どんな自分になりたいかもよくわかりません。けれど、藤原かんいちさんのいう「やりたいことができる自分になる」というのは、1つの答えかもしれないと思いました。

色々な人に会って話をして、色々な幸せの形を見て、世界を知り、体感する中で、それを自分に当てはめて考えてみた時、どうありたいと考えるのか。仕事の有無に関わらず、小さな一歩を自分のステータスとして+αしながら積み重ねて行く。そうしていくことが大切なのかなと思いました。

同じ景色を見ていても見え方が全然違う

旅の中で訪れたある場所で、それぞれ自由に10枚の写真を撮って、それを皆で鑑賞するというものがありました。写真はどう撮るかというテクニック的なものは勿論ありますが、写真自体には良い悪いはなくて、同じ景色でも人によって見ているものが異なるからこそ、写真に個性が出るんだという話を聴きました。

ここで皆さんが実際に切り取った世界の一部を紹介できないのは残念ですが、本当に同じ場所にいるのに、1つとして同じ写真はないんですよね。それがなんだか面白かったです。ちなみに10枚撮った中での、私のベストショットはこれです。

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何を撮った写真かはわかりますか?実は神社を囲む水路の写真なんです。水路の上に隙間のあいた蓋がかぶせてあって、そこにカメラを突っ込んで撮ったものなんです。片手でカメラを持って、そのままシャッターボタンを押さなければならなかったので、盛大に斜めってますけど。

観光名所を無視して、何もない水路を撮影していたので「何やってんだあの人」的な怪しい人だったと思いますが、誰も見ていない場所を見つけた子どものような気持ちは忘れられません。普段は無造作にカシャカシャ写真を撮らないのですけれど、写真撮るのって面白いなと思いました。ちなみに私の写真を見て、「きっと色んな世界を見つけられる人」だとかんいちさんに言われました。そうなれたらいいなと思います。

本日のまとめ

まず真っ先に思ったのが、とても楽しかったということでした。普段は人見知りで口下手で、そもそも会話をするのが難しいのに、初めて会った全く知らない人と半日以上一緒に過ごして、苦痛に思うどころか楽しかったと思えるなんて、滅多にないことでした。話のきっかけとして「旅行が好き」という共通点があったからこそかな、と思っています。

私はほとんど日本秘湯を守る会のスタンプ集めの旅がメインですので、国内温泉旅行が専門ですが、他の参加者の方は1人旅で海外に行っている方が多いので、現地で美味しかった料理やびっくりした常識、現地で宿泊する場所を探した体験談、スリに会わないための知恵、マラリアに感染したスリリングな話に至るまで、知らない世界の話が盛りだくさんでした。

また「旅行家になる旅」の中で、普段あまり考えていなかった自分の事を改めて見つめ直す機会になったように思います。旅行家になるかどうかはおいておくとしても、旅は自分の中にある、誰かが作った常識という殻をぽろぽろとはがしていって、なりたい自分に近づく方法かもしれないと思いました。

不安はいつだってなくならない。その先に何があるかはわからない。もしかするとやらないから、考えているだけだから不安なのかもしれない。でも何を選ぶかは、最後には結局自分次第。けれど、それでも、後悔しない人生を。そんな風に優しく語りかけてくる旅でした。この時、この人たちに出会えて、よかったと思っています。有難うございました。

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(↑写真を撮ったのが私なので、私は写っていません)

これは私目線のレポートなので、実際に体験してみたいと思った方がいれば、是非この機会に仕事旅行社を利用してみてはいかがでしょうか。こちらからどうぞ→旅行家になる旅

 

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