空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

PERSONA3 THE MOVIE -#1 Spring of Birth- 鑑賞

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1年前あたりから、ずっとこの日を待ちわびていました。

映像として動くものとして出てきたのは、アニメ化したペルソナ4が先でしたが、ついに来たか!大スクリーンの前で、動きまわるペルソナ3が見れるのか!と興奮した末に、勢い余って、2回ほど見に行きました。上記は、その時貰ったミニ色紙です。

ペルソナシリーズとは

ペルソナシリーズは、アトラスから発売されているロールプレイングゲームのことで、1番初めに発売された女神異聞録ペルソナが1996年発売だったことから考えても、1999年のペルソナ2罪、2000年発売のペルソナ2罰、2006年のペルソナ3、2007年のペルソナ3フェス、2009年のペルソナ3ポータブル、2008年のペルソナ4、2012年にはペルソナ4 ザ・ゴールデン等のゲームが発売され、来年には新作であるペルソナ5の発売決定している、躍進を続ける人気シリーズです。

ペルソナ3に心惹かれる理由

ペルソナ3ペルソナ4は、同一世界上の過去と現在という時間軸になっているのですが、物語の舞台がそれぞれ異なります。そして舞台が異なるということは、物語の土台である雰囲気がガラリと変わるということだと思います。

ペルソナ3の舞台は「都会」と「都会の学校」

偏見かもしれませんが、都会と聞くと人はたくさんいるにも関わらず、どこかよそよそしい感じがします。御近所同士ですれ違っても、目も合わせず、挨拶もしないイメージですね。

実際、無口でクール、喜怒哀楽が表情として滅多に現れないため、何を考えているのかわからない。何に対しても「どうでもいい」というほど、周りにも、自分にも興味の持てない少年が主人公であったり、物語のメインであるシャドウと呼ばれる化物を倒すために一緒に戦う仲間もビジネスライクでギクシャクした関係で、仲間意識皆無状態からすべてが始まります。

ペルソナ4の舞台は「田舎」と「田舎の学校」

都会に比べると、御近所同士の付き合いがあって、だからこそ噂もすぐに広まります。初めは都会から来た人間を物珍しがるけれども、それをすぐに受け入れる懐が温かいイメージがありました。陽気で社交性のあるムードメーカー、元気がありあまっているポジティブなクラスメイト等、仲間意識皆無状態から少しずつ繋がりを作って行く前作と比べると、初めから仲良しこよし状態なのですよね。

この部分が、きっと私の中で感情移入しやすいか否かの境界だったのだと思います。互いに何か秘密や過去を抱えていて、それを秘密にしている。近くにいるけれど遠くにいるように感じ、信用はしているけれども信頼はしていない。「シャドウと闘う特別な力がある」というだけの、ビジネスライクな関係。何か軋轢があった瞬間に空中分解しそうな脆さのある人々。

ずっとそばにあったモノと再会したかのような感覚。ふとした時に思う「この世界なんて消えてなくなってしまえばいいのに」という薄暗い気持ちをざわつかせる所が、きっとお気に入りなのだと思います。

「感情の変化」が見どころ

見どころは、やはり主人公の「感情の変化」にあると思います。

初めは、どこか綺麗な人形のようにしか見えません。透き通るような空色の瞳も、まるでガラス玉のようで、目の前の出来事を見ているようで見ていないような感じです。もしかすると危ない目に合うかもしれないことでも、何も考えず、求められるがままに「YES」を選択してしまうような。

それは時に仲間同士の軋轢にとなり、苛立ちのはけ口になるんですが、異形の化物との戦闘や人間関係を通して、少しずつ変化してくる様子が、とても繊細に描かれていると思います。4部作で、次回は来年の夏に公開予定です。どんな風に人間的に成長していくのかというのが、とても楽しみなところですね。

 

ペルソナ3ポータブル PSP the Best

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