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空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

夏季休暇なので、一度行ってみたかった上の湯温泉「銀婚湯」に行ってきた

働き始めて2回目の夏季休暇がやってきた。

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長期休暇に関わらず、大体温泉のことばかり考えているような気がするが。長期休暇でなければいけないような、こう、飛行機に乗らないといけなかったり、せっかくだから連泊したかったりする温泉がある。私にとってそれが、北海道八雲町にある上の湯温泉「銀婚湯」である。

ということで行こう行こうと思いつつ、ずっと行けていなかった5000坪もの敷地を持ち、そこに宿泊者限定の貸し切り露天風呂が点在しているそんな北海道にある銀婚湯に母と妹と3人で連泊してきたので、今回は2泊3日を振り返る形でさらっと紹介したいと思います。

それではいってみよー。

 *上の湯温泉 銀婚湯とは

北海道の道南、八雲町にある温泉旅館でアクセス的にはレンタカーを借りるか、JR函館本線に乗って片道2時間半の落部駅まで行くか、長万部行きの函館バスに乗るかの3パターンあり、最寄り駅の落部駅まで予約すれば迎えに来てくれます。旅館周辺に特に何があるわけでもないので、温泉だけあればいいという人向きか(写真は2日目に晴れた時に撮影したもの)

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チェックインは13時から可能ということで、一般的なチェックイン時間よりちょっと早め。しかもチェックアウト11時という良心的さ加減。けれどこの日は台風7号が上陸するということで飛行機飛ばないかも、電車止まるかも、バス運行するのかという不安に駆られた私たちは宿のご厚意で12時にチェックイン。大雨で貸切露天風呂には入れませんでしたが、緑豊かな庭園が青々しくて涼しげな気分になれました。

*別世界に迷い込んだかのような庭園

旅館の外観から感じてもらえるかと思いますが、この旅館は緑鮮やかな森に囲まれています。元々中洲だったところに紅葉、楓、ケヤキ、白樺などを植えて作り上げたものだそうです。内湯の他に貸切露天風呂が5箇所あり、ご主人が作り上げた美しい庭園を散策しながら外湯巡りができるようになっています。

中房温泉も敷地内に点在する露天風呂巡りができますが、異なるのはフロントで入りたい貸切露天風呂の札を借りて、その札で各露天風呂の出入り口に鍵がかけられるというもの。フロントで札がなければ入浴中とわかるし、実際その場所に行っても鍵がかかっているから(基本的には)誰かが突然入ってくるという心配がない、女性1人でも安心。

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外湯巡りの入り口はこちら。ちょっとまるでジブリの世界に迷い込むかのような気持ちになります。鳥居をくぐるからかな、神聖な領域に足を踏み入れるかのような、これからこの先にどんなお風呂が待ち受けているのかと期待に胸が膨らみます。

 

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鳥居をくぐると丸くて滑らかな石とふわっふわな苔が輝く小道が先に延びていて、木陰から降り注ぐ柔らかい日差しが良いコントラストを生み出しています。台風一過で太陽が肌をジリジリと焦がす暑い日でもここはいつも静かで涼しい。

 

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苔の小道を抜けると貸切露天風呂はこちらと書かれた案内板があって、それによって敷地内の遊歩道をまったり歩くことになります。こちらは見事なまでに一列に並んでいるケヤキ並木。これを一本一本植林したというのだからまさに脱帽ものです。こちらにはフロントから比較的近い2箇所の露天風呂があります。

 

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落部川をまたぐ吊り橋もあり、それを渡った先に3箇所のお風呂があります。5人まで渡れる吊り橋ですが結構揺れます。けれど周りを見渡す余裕があれば空いっぱいにトンボが飛んでいて川の流れと共に夏の風情を感じることができるかも。

 

*宿泊者限定、日中しか入れない貸切露天風呂巡り

さて、お待ちかねの貸切露天風呂の紹介へとまいりましょう。 

貸切露天風呂は吊り橋を渡らずに行ける「かつらの湯」「杉の湯」、吊り橋を渡った先にある「もみじの湯」「どんぐりの湯」「トチニの湯」の全部で5箇所あり。温泉成分が濃く、川辺が最も近く眺望が良い「トチニの湯」が一番人気があります。

庭園散策をしながら貸切露天風呂巡りができるのが、最大の特徴といっても過言ではないので、日中のみしか入浴できないこともあり、貸切露天風呂の札は早い者勝ちの争奪戦になります。なので1泊だと5箇所すべて入浴するのはたぶん無理。というか私も(下記に記載する諸事情で)4箇所しか巡れなかったので紹介できるのは4箇所だけです。

 

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宿泊2日目の朝、初めて行ったのが吊り橋を渡った先にある「どんぐりの湯」。大人4人くらい入れそうな湯船の先には落部川が見え、とても開放的。とても開放的なんだけど、雨あがりだからなのか夏だからなのか、自然の中にあるお風呂だから多少は仕方がないんだけど虻がヤバイ。

去年夏に行った中房温泉は高所すぎたのか虻いなかったし、一昨年行った夏油温泉も雨模様だったから虻出なかったけど、そうか、夏場って虻が要注意なのかと初めて実感した。虫よけスプレー?そんなの持ってきてないよ!

でもせっかく来たのだからと気合で入浴、ブンブンと群がってくる虻に悲鳴をあげ、肩までお風呂につかり、顔をタオルでぐるぐる巻きにして完全防備。景色を見る余裕は残念ながらまったくなかった。これほど露天風呂でスリリングな体験をしたことがあっただろうか、いやない。

 

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そんなスリリングな経験をした後に訪れたのが(ちょっと写真ぶれてるけど)「杉の湯」。こちらは吊り橋を渡らないでいける比較的近い貸切露天風呂で、貸切露天風呂の中では唯一のログハウスです。夏季限定で入浴することができます。

昨日が台風だったからか温度はぬるめの適温。眺望はまったくないけど、小さな窓から入ってくる日差しと森林の青々しさを眺めながら、ログハウスの木の香りに包まれゆったりお風呂に入ることができる。虻も一匹もいない、いない、いないし!

 

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そして同じく吊り橋を渡らないでいける、高床式になった小高い場所にあるのが「かつらの湯」。こちらの札は常に借りられていて入浴することができなかった。けれど札はないのに入浴している人がいないっていう不思議な状況だったので(虻がいないかどうかを確認しに)少しだけ中を見学した。

結論からいうと奴らはびっくりするほどいなかった、林の中だからか高床式だからなのか。石をくりぬいて作られた湯船にこんこんと注がれたお湯につかりながら、空を見上げたらきっと森林浴ができて気持ちよいだろうなって思った。残念無念。

 

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夕方ごろ、最も人気な「トチニの湯」の札が残っていたので借りてみた。宿の人に虻が真っ盛りだと思いますが、それでも行きますか?と聞かれて戦慄したが。様子を見るだけでもいいから散歩がてら行ってみると宣言し、とりあえず歩いて行ってみた。

誰か猛者が入った後だったのか杉の大木をくりぬいた湯船の温泉は半分以下になっていて、私たちが近づくとドバドバと勢いよく新鮮なお湯を投入し始めたが、うん、もうなんか、案の定だった。虻と蚊のオンパレードでゆったり入浴している場合じゃない。

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ちょっと離れたところに正方形の湯船があって、そちらでも渓流を眺めながらお風呂につかることができるんだけど、脱衣場からちょっと離れてて。浴衣を脱ぎ捨て、そこまで歩く最中に起こるであろう惨劇を想像すると、とてもじゃないが入浴する気にはなれなかった。蚊くらいだったら別にいいんだけど、蜂とか虻はヤバい。逃げよう。

その時私は思った、冬に来ようって。

 

*やっぱり一番落ち着くのは館内にある大浴場

さてスリリングな外湯巡りを終えて、夕食後はいよいよ内湯巡りでもしましょうか。大浴場は男女1箇所ずつで夜12時以降に男女入れ替えするので、どちらもゆったり堪能できる。内湯もとても趣向を凝らしたお風呂になっていて、清掃時間を除いていつでも入れるのが嬉しい。朝と夜とで雰囲気が異なるので入り比べも面白い。

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こちらが到着時は男湯で、夜12時以降に男女入れ替えとなった「渓流の湯」。湯気がこもっていてレンズがすぐ曇ってしまったけど、縦に長く伸びる石造りの内湯は30人くらい余裕で入れる大きさで、窓の外から見える緑も相まって本当に川の中のお風呂に浸かっているかのような気分になる。

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大体の人は外湯巡りに奮闘するのか、大体いつでも空いていて、内湯も露天も貸切みたいなもんだった。鉄臭のするお湯で両手ですくいあげてみると無色透明なのだけど、湯船を見下ろすと緑がかった褐色をしていて体全体に染み渡るようなお湯でした。内湯は熱めだけど露天はぬるめで気持ち良い。

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露天風呂の中にある岩に源泉成分が固形化した処がまるでキャラメルみたいにこびりついてて、それがまたいい雰囲気を作り出している。林の間から川のせせらぎを聞き、ぬるめのお湯につかりゆったりとセミの声に耳を傾ける。お風呂と自然と旅館以外は何もない。お風呂に入るかお部屋でごろんと寝るかしかない至福、最高の時間である。現実に帰りたくない。

*本日のまとめ 

旅館の隠れ家的な風情、緑深い森林浴が楽しめる敷地と庭園、趣向を凝らしたお風呂の数、そして今年春に新しくできた個室風な食事処と美味しい食事、レトロだけれど清潔感のある旧館、スタッフの笑顔と心温まるもてなし、なによりも宿泊料金のコストパフォーマンスの高さ。どれをとっても北海道の田舎にあるとは思えない素晴らしい旅館でした。

また館内にスリッパはなく、素足でぺたぺた歩いてOK。なんだか田舎のおじいちゃんの家に遊びにきたかのような感じ。スリッパがないのが気になる人もいると思うけれど、素足OKってことは掃除が行き届いているってことだと思うから、私的には歩きやすくてとても居心地がよかった。

貸切露天風呂は季節的な関係なのかとてつもなく虻が大量発生してたので、あまり堪能できなかったけれど。虫のいなさそうな&飛行機代が安めになる冬か、もしくは雪解けの春にまた訪れたいと思います。温泉好きな人はぜひ一度連泊で宿泊してほしいと思います。リピートしたいと思えるオススメの温泉です。

今週のお題特別編「はてなブログ フォトコンテスト 2016夏」 

※なお温泉写真は許可を取った上で撮影しています