空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

2015年、個人的にとてもお気に入りなアニメ3選を紹介する

今年はびっくりするほどアニメを見なかった気がする。
私はいったい何をしていたんだ。いや、あれだ、艦これだわ。

新作アニメのスタートが近づくたびにこっそりやっているシリーズ記事で、放送前の第一印象と魅力みたいな部分は独断と偏見で紹介していましたが。そういえば視聴後の感想を紹介したことはなかったなぁと思い立ちました。

ということで今回初、2015年に放送され、私が最初から最後まで視聴し、特にお気に入りだと個人的に思ったアニメを厳選して3作品紹介したいと思います。なお、一部盛大にネタバレを含むかもしれないので気をつけてください。

K -RETURN OF KINGS-

2012年10月の第1期、2014年7月の劇場版、そして2015年の第2期。3年間にも渡る「K」の世界の集大成だったように思います。

『K RETURN OF KINGS』vol.7【初回限定版】(Blu-ray)

魅力的なキャラクターたちがいるものの、目的もわからず、謎が多く、ほとんど説明の部分がないまま進む世界観とストーリー。登場人物たちの関係や見えない信頼関係は、彼らの行動、言葉、それぞれの選択から想像してくださいと言わんばかりで、正直な話、見る人を選ぶ作品なのではないかと思う。けれど、空想を膨らませるスキマのある所が好きかな。

個人的な考え方だから、人によってはそれは違うと思う人もいるかもだけど。物語の中心に位置しているのはたった1つのことだけだったように思う。人に特別な力を与え、絆のきっかけを作り、そして大切なモノを奪う結果をもたらした強大すぎる力の源であるドレスデン石盤だ。

過ぎたる力を前にそれを制御する道を選ぶか、力と共に踊り狂うか、平等に誰もが使える力として開放するか、本当に大切にしたいと思うモノを守るためにあえて石盤を破壊する道を選ぶか。それぞれの選択に関わる物語だった。

 

簡潔にまとめるだけなら劇場版1本で済んでしまいそうな気がするけれど。第1王権者~第7王権者の王とクランズマンの関係、大切にしている考え方、過去の所業、避けられなかった事件に対する後悔と逃げ、仲間と出会うことでいい方向へと変化する心情、そういうものに丁寧に寄り添った結果、ちょっと行き過ぎるくらいに話の進行がゆるやかになったんじゃないかなって。

もちろん個性的で感情豊かなキャラクター、流れる音楽、戦闘シーンのスタイリッシュな動きなど注目する所がたくさんありますけれど。気がついたらKの世界に引き込まれている、そんな魅力のある作品だと思います。もう1回見たい。

 

ガッチャマン クラウズ インサイト

2013年7月に第1期が放送され、2015年7月に第2期が放送されたけれど、放送当時にはまったくもって眼中になかった。たぶん暇で(とりあえず)お試しで見てみたら、いつの間にかハマってしまった作品。

GATCHAMAN CROWDS insight オリジナル・サウンドトラック

第1期は人の不幸は蜜の味と豪語する炎上屋の宇宙人ベルク・カッツェというわかりやすい悪意という名の敵を前にして、立川を、そして世界を守るために。今ガッチャマンとして、人としてなすべきことは何かをテーマにした物語でしたが、第2期は目には見えない人々が作り出してしまう「空気」を巡る物語でした。両方に共通しているのは自らの意思で選択することだと思う。

勿論、人が作り出す「空気」が全て悪いっていうわけじゃないけれど。自分の思うこと、考えていること、異なる考えを持つ者同士を許容できなくなり。「これが正義だろ!」という考え以外を排除してしまうことが、1番危険なことであって。

その時だけの感情に流され、自ら立ち止まり深く考えることなく、みんなと一緒であればそれが安心で正しいことだと思い込み、自らが見たいものしか見ない、または見えない集団となって1つの方向に向かって走り出してしまう「みんな」に対して。

 

本当にそれでいいのか、それが自分たちの目指しているものなのか。

 

警鐘を鳴らすと同時に、異なる考えを持つ者同士が集まって、コミュニティーを作り、街を作り、国を作っていく。異なる考えを持つことを許容し、共有しあえる「空気」こそが、本当に目指す所なんじゃないかなって。そういうことに気がつかせてくれる、毎回考えさせられるアニメでした。

あとはじめちゃん、可愛い。

 

アルドノア・ゼロ

アルドノア・ゼロについてはどこが好きとかいう話は何回かしましたが、今年のメカニック的ロボット系アニメの中では一番のお気に入りです。第1期、第2期と見尽くして、さらに完結記念イベントまで行きました。

アルドノア・ゼロ オリジナル・サウンドトラック

第1期は古代文明の英知を結集させた火星カタフラクトに対して、チートではないかと思えるほど冷静沈着で頭の切れる主人公界塚 伊奈帆が僅かな情報から敵の弱点を見抜き、次々と撃破していくのが魅力的な。どちらかというと地球側から見た物語でした。

第2期はちょっと間違った方向に覚醒したスレイン、古代エネルギーであるアルドノア、そして火星側のヴァース、そしてアセイラム姫にスポットが当たる物語となっていて。地球出身だけれど火星のヴァース帝国に籍を置き、もはや地球にも戻れないスレインが望むことが「アセイラム姫の目指す、彼女のための平和を実現する」ことだったのは疑いようがないけれど。

ヴァース帝国での地位、資金、信頼などを持っていないスレインがすぐに達成できることは何もなくて。それでも目的を達成するために、地球側からではなくヴァース帝国側の改革から始めようと根回しをして、暗躍をして、大切な人を欺き、嘘をつき、利用できるものは全て利用し、排除すべき敵を全て排除した先の楽園を夢見ていたようだけど、それが彼を破滅へと導く。

 

ちょっと思うところがありすぎて、言いたい事がまとめられないのだけれど。異常なまでに人を信じ、決して地球を恨むことなく、火星と地球の和平を望むアセイラム姫が侵略をもくろむ人に利用されたり、積み重ねた悲しみとほんの少しの小さなすれ違いが、取り返しの付かない争いへと発展してしまった今までがあったのだけど。

本当の意味で「人を幸せに導く」ために決断したことで、最終戦争をなんとか回避。そしてスレイン囚人ENDとなるわけですが、スレインには罪を償った上で、新しい人生を始めて欲しいなと思っている。

まぁ私は、伊奈帆派ですけどね!

 

本日のまとめ

厳選するも何も最初から最後まで見たアニメが5作品しかなかった。いっそのこと、今年はアニメよりもアニメ映画のほうがたくさん見たかもしれない。ちなみにここで紹介しなかったのは血界戦線と暗殺教室です。

今年も残すところあと数日、仕事は来週月曜でおしまいです。やったね!!そろそろ2016年冬アニメの時期でもあるので、今後もアニメ紹介的なシリーズ記事はひっそりと続けていきたいと思います。

今回は短いですが、このへんで。