空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

源泉かけながしの宿「中房温泉」で、混浴三昧してきたよ

普段は1泊2日の温泉旅が多いので、夕食後は即就寝する代わりに早朝に起床して誰もいない朝風呂を独占したりしていますが。連泊するとあれば、そんなに急いで温泉に入る必要もないため、珍しく朝風呂をせずに朝食時間までぐっすりと寝ていました。

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もともと登山口が近く、登山を楽しむ旅行者が多いということはわかっていたので。おそらく朝から昼にかけては登山を楽しんで、登山終了後に温泉で汗を流して宿泊するというスタイルが多いだろうと勝手に予測。

私たちは純粋に中房温泉の温泉が目当てだったので、連泊する利点を最大限に生かし、1泊2日の宿泊客が10時にチェックアウトして、宿泊する予定の人が14時半にチェックインするまでの空白の時間に外湯を制覇しようという綿密な計画を立てていました。

それではいってみよー。

1人で行くのは怖い、本館の裏山にある「白滝の湯」

朝からずっと降っていた雨がやんだ瞬間を見計らって、朝1番に行ってみることに。この「白滝の湯」は本館(旧館)の裏側にあり、石段になっている山道を10分くらい歩いた先にある野天風呂(混浴)です。

母は男性が既に入浴しているかもしれないし、私たちが入浴している時に誰かが近づいてきたらちょっと怖いからとしり込みしていたのですが、私が根拠なく大丈夫だよ、1人じゃないから怖くないよと説得して、いざ出発。

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朝9時半、思ったとおり誰もいなかった。前日から降り注ぐ雨の影響か、結構ぬるめで、いくらでも入っていられそうな気がしました。自然と溶け込んだような湯船が開放的で気に入りました。温度調節はあまりされておらず、激熱なこともあるようなので、運が良かったかな。

ただ道中に「今は入浴中です」的な事前に知らせるものがないので、いつ誰がこの温泉に近づいてくるのか気が気でない。たぶん1人旅で女1人だったら、怖くて入浴をためらうと思う。夜道は足元が危ないので、夜間は入浴禁止です。

 

1人専用、ねっこをくりぬいて作った「根っこ風呂」

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白滝の湯を堪能した後に向かったのは、白滝の湯とは真逆の方向にあるねっこ風呂。脱衣所と根っこ風呂は外から見えないように工夫され、小屋風の作りになっているので、空いてさえいれば、誰でも気軽に入ることが出来る。

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大木のねっこをくりぬいて作られている湯船の中に、椅子のように座れる所があるのだけれど座っても足が地面に付かないくらい深くて、これには驚いた。そこに長湯するにはもってこいなお湯が投入されていて、ねっこのふちに腕を組んでうつらうつらとするのがとても気持ちがよかった。

 

ぬるめの温泉が投入されている「温泉大プール」

ねっこ風呂のすぐ隣にあるのがコースロープがしっかり張られていて完全にプールにしか見えないけれど、温泉が投入されていてほんわり温かい「温泉大プール」だ。地面に敷き詰められている岩盤が青や緑っぽく見えて、まるで温泉に色がついているかのように見えたのが印象的だった。

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チェックインした当初、敷地内を散策している時は水着を持ってきているカップルが仲良く二人で泳いでいるのを見たけれど、それ以外だと男性が裸で入っていることが多くて。根っこ風呂に行く時にそちら側を見ないようにして行くのが大変でした。もうちょっと根っこ風呂の場所を考えて欲しかったかも。

 

日帰り立ち寄り湯の裏にある「菩薩の湯」

白滝の湯と同じく、夜間立ち入り禁止になる山の中にひっそり存在するのが「菩薩の湯」。旅館の正面玄関を出て、宿泊専用の駐車場を通り過ぎ、日帰り立ち寄り湯である「湯原の湯」のちょうど裏側にある混浴風呂です。この時も誰も入浴していなかったのですけれど。

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白滝の湯と同じく野天風呂であることには違いないのですが、周りをさえぎるものが殆どない。日帰り立ち寄り湯の脇にある小道を抜けるとすぐ菩薩の湯となっていて、いちおう「宿泊者以外は立ち入り禁止、入浴しないでください」という看板が立っていて、周りに目隠しが設置されるなど見えにくくする工夫はありましたが。

後ろの山から下りてくる登山客からは丸見えだったので、(私はギリギリいけると思ったのですが、母が本気で嫌がったので)写真を撮って例のごとく足湯をして退散しました。

フロントに戻って、宿の人に聞いてみたところ、開放的すぎるので女性が入るのは難しいかもしれませんねという回答でした。まぁ大丈夫な人は大丈夫だと思いますけれど、ここも女1人だったら入るのやめると思う。

 

 焼山での地獄蒸しランチに舌鼓

菩薩の湯を諦めたあと、裏山で地獄蒸しランチをするために焼山に向かった。連泊する場合の昼食は、選択肢としては日帰り立ち寄り湯「湯原の湯」か焼山での地獄蒸しくらいしかないが、ここは例え雨が降っていたとしても焼山一択。

旅館からは上り徒歩15分くらいかかる裏山にあるので、山道を安全に登るためにも旅館のサンダルではなくて歩きやすい運動靴に履き替えたほうがいい。また焼山に向かう人のために登山用の杖を貸し出しているのでそれを持っていくと道中が楽かと。

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中房温泉の裏山には地面からもくもくと湯気が湧き出ている地熱の高い場所があって、食べたい材料をビニール袋やアルミ箔などで包んでネットに入れ、湯気の出ている砂の中に埋めることで、誰でも気軽に地熱蒸しランチを楽しむことが出来ます。

ジャガイモは小ぶりですが、フロントにお願いすれば無料で貰うことが出来ますし、たまご、おやき、豚足、手作りソーセージなどはフロントで購入することが出来ます。自家用車で来ている人は、好きな食材や調味料を用意してきているようでした。手作りソーセージがすごく美味しかったので、オススメです。

この日は雨の中、わざわざ焼山に登ってくる人はほとんどおらず。私たち以外には友人同士という男女2人組がいるだけでしたが、この2人組がもう焼山マスターのごとく地獄蒸しに詳しくて、今までいろんな食材を地獄蒸して研究を重ねてきたけれど、その中でもりんごが美味しいのでやってみるといいと教えてくれました。りんご、意外です。

また食材を蒸すだけではなくて細切りにしたアスパラに薄切りの豚肉をまいて、それをアルミホイルで包み、布でくるんで地獄蒸しした料理を振舞ってくれたり。もう完全に料理の域に達していました。とても美味しかったです、ご馳走様でした。

 

今春にオープンしたばかりの貸切温泉「根羽の湯」

焼山での地獄蒸しランチを楽しんだあと、少し休憩をして今春にオープンしたばかりという最も新しいお風呂である「根羽の湯」に向かいました。ここも滝の湯と一緒でフロントに鍵を借りる方式。お昼前に入りたかったのですが、その時は別の人が使用中だったので、再度チャレンジしてみた。

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木造りの建物がとても新しくて、いいにおいがした。写真は湯船のものだけだけれど、中も脱衣所から浴室、湯船に至るまで根羽杉という杉の木を使って作られているお風呂でとても贅沢。これを母と二人占めできるとは。

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源泉温度が結構高めだったのでゆっくり浸かれる温泉ではありませんでしたが、その分フレッシュな源泉がドバドバそそがれているなという感じ。つるっとしていて気持ちがよい。杉の匂いに癒される貸し切り温泉です。

 

夕食中の誰もいない時間を狙って「岩風呂」へ

朝から昼すぎにかけて、これでもかというほど外湯巡りをしたので、午後は部屋に戻って各自読書タイム。引きっぱなしのお布団の上でだらだらするのも至福のひと時。

さて1日目は混浴内湯のうち、19時~22時の間のみ女性専用時間となる「不老泉」に入りましたが、15時~19時の間のみ女性専用時間となる「岩風呂」にはまだ入っていなかったので行ってみることにしました。

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大きな岩風呂を独り占めしたいなら、狙い目は夕食の準備が出来た18時頃。食事の準備が出来ましたという館内放送がかかると、殆どの宿泊客は夕食の準備が出来た大広間へと移動するからです。ふふふ、計画通りだぜ。

この突き出す塔のところから温泉が湧き出ているのですが、そこから一番離れた端っこが一番適温だったような。朝~昼にかけて温泉三昧だったので、軽めの入浴。本当に不老泉以外、ほかの宿泊客に出会うことがないなあと改めて思った。

 

宿泊2日目のまとめ

16箇所もある源泉100%の温泉を楽しむことができ、さらに焼山での地獄蒸しも楽しめる。混雑していたため日帰り立ち寄り湯の「湯原の湯」には入らずに終わってしまったが、中房温泉に宿泊している場合は無料で利用することが出来る。連泊して本当によかったと思う。

朝食や夕食のために大広間に行くと、こんなにもたくさんの人が宿泊していたのかと驚くけれど。外湯(混浴)巡りをしている時は誰にも遭遇することがなく、殆どの外湯をだいたい制覇することができた。

ここでは紹介しなかったけれど、その他に「大浴場」と「月見の湯」という晴れた日の夜に入ると月見風呂が楽しめる露天風呂にも入りましたが、あいにくの天気だったので月見は出来ませんでした。

ということで宿泊2日目の旅行記はここまでとなります。次回は宿泊最終日、チェックアウトする直前に入った温泉と帰り道に立ち寄った観光スポットについて紹介したいと思います。

乞うご期待ください。

※なお、温泉写真は許可を取った上で撮影しています

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