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空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

鶴見線に乗って、神奈川県の秘境駅「海芝浦」に行ってみた

ローカル線巡りに目覚めたかもしれない。

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せっかくの三連休だけれど特に予定はない。というのも乳頭温泉郷 鶴の湯温泉に行ってきたばかりなので、この三連休は家でダラダラしたかった。人を死に追いやるような殺人光線を発する太陽のもとにわざわざ出て、さらに人がうじゃうじゃいる混雑した場所には近づきたくないという思いがあったからである。

けれど3日間、ずっと家の中にいるというのも勿体無いから、どこかに出かけてみるかと思い立つ。ちょっと珍しくて散歩っていう用事がなければ絶対に行かないだろう場所で、かつ人がいない所。ぼんやり考えた末にローカル線ぶらり旅することにした、今回は「鶴見線」に乗ってみよう。ということでいつもの行き当たりばったりなお散歩スタートです。

それではいってみよー。

 京浜工業地帯を走る鶴見線は無人駅のオンパレード

JR鶴見線は東京湾の埋立地にある運河と工場地帯を走る路線で、メインの鶴見~扇町のほかに、浅野~海芝浦、安善~大川の2つの支線があり、全部あわせても10km、始発駅~終点駅まで20分かからない、こじんまりとした路線だ。

現在は鶴見駅以外のすべてが無人駅(弁天橋駅には鶴見線営業所がある)で券売機とSuika専用の簡易改札機(タッチする奴)が置かれているくらいで、駅員はいない。工業地帯を沿うように作られているため、特に観光スポット的なものはないし、途中下車する人の多くはリュックを背負った男性が多く、そのまま工場入り口の守衛室に吸い込まれていくので、一般人の人通りはほとんどなかった。

神奈川県横浜市だったり、川崎市の中にあるのだけれど、どこか地方のローカル線をガタンゴトンと走っている気がしてくる、そんな不思議な路線なのだ。

昭和初期の風情が息づいている高架下の「国道駅」

まず目指すのは、高架下が異様な雰囲気をかもし出している国道駅。鶴見駅から徒歩15分程度なので、とりあえず歩きます。辿り着いたのがこちら。

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なんだか薄暗くってオドロオドロシイ雰囲気だった、空気はひんやりとしているけれど、見えない何かに見張られているような気がしてちょっと怖い。外壁には第二次世界大戦中の米軍による空襲でついたらしい機銃掃射跡があったり、建設当初から改築されることなく当時の姿を限りなく残している駅として有名です。

 

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改札を通り抜け、1番線と2番線を分ける渡り廊下的なところから撮影してみた。写真右側にたくさんの引き戸があって、かつては住居だったりお店だったりしたらしい。今はほとんどベニヤ板でガードされたり鍵がしまっていたりと出入りができないようになっていたが、一部屋根に近いところは電気がついていたのでまだ住んでいる人がいるようだ。

炎天下の3時間、電車がまったくこないぞ!

とりあえず特に目的地はないが終点の扇町駅まで行ってみることにした。

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扇形のアーチがある無人駅、周りには特に何もない。すごく背の高いクレーン車と立ち入り禁止の文字、火気厳禁の看板と工場しかなかった。日陰となるものは何もなくまっすぐに伸びる道路には大型トラックしか走っていない。ここで扇町駅から1本戻ったところにある昭和駅まで歩く人間は私しかいない。

 

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年季の入った駅舎の昭和駅に到着。ここで時刻表と腕時計を見比べて愕然とした。あと3時間は電車がこない。一体私にどうしろと・・・。

 

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本当に誰もいない仕方ないので日陰になっているホームのベンチに座った。

 

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そして家から持ってきた水筒と鶴見駅のパン屋で買ったサンドウィッチをもくもくと食べながらの昼食タイム。無人駅で一人ランチとか新しいピクニックみたいだ。けれど水筒がなければ熱中症で倒れていたこと間違いなし。

 

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あと2時間は電車がこないにも関わらず、いきなりホームに入ってきて姿を消した男性がいた。え、どこ行った?と不思議に思っていたら駅の裏側に小さな隙間があってそこにいるねこに餌をやりにきた人らしかった。ねこも暑そうだった。

ここでは割愛するけれど、最後の1時間はやることがなくなって、誰もいないことをいいいことにiPodを聞きながら小声で1人カラオケして過ごした。楽しかった。

東芝工場敷地内にある、大都会の秘境駅「海芝浦」

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 鶴見線の中でも最も不思議な光景が広がっているのが、JR鶴見線海芝浦支線の終着駅「海芝浦」である。ここは東芝の工場敷地内にあり、工場関係者が乗降するために設置された駅なので、関係者以外は駅を出られない珍しい駅なのだ。改札がそのまま東芝の工場出入り口(守衛所)とつながっていて、守衛さんが立っている。工場側にカメラを向けると注意されるので注意しよう。

 

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たとえ一般人は駅の外に出られなくても、簡易Suica入出場機で出場と入場を連続タッチして帰りの電車に乗るしかないとしても、土日はカメラを持った人がたくさん訪れている。ホームのすぐ隣が京浜運河に面していて、まるで運河にぽつりと浮かぶ海列車のように思えて、海風が心地よい。

 

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 海と臨海工業地帯、鶴見つばさ橋などが一望できる景観のよい駅なのだ。

 

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ちょっと文字が見えにくいが「関東の駅百選認定駅」になっている。

 

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一般人は駅の外には出られないが、代わりに東芝が自社の敷地を提供して駅から出ることなく憩える小さな公園を開放している。まっすぐ伸びている整備された道を歩くと、海景色を一望できるベンチが設置されていたり。海に落ちた時の救命浮き輪が設置されていたりした。ここでランチするのもよさそうだ。

 

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遠くばかり見ていたので足元の海に目を向けてみると、なにやら花びらが流れているように見えたのだが、大量のミズクラゲだった。テンションがあがってしばらくミズクラゲを撮りまくっていたのは、残念ながら私だけだった。

 

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折り返し電車が出発するまでの間は約15分くらいだったのだが、15分で海芝浦を後にするのがなんだかもったいなく思えて、時々電車を見送って海芝浦駅に残る人がいる。私もそうだ、他にも何人かいた。だが電車が見えなくなると途端に寂しくなる。海の上に取り残された気分になる。

 

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工場夜景や夕日、もしくは初日の出が見られる特別な場所としても重宝しそうだ。もう少し遅くまでいれば夕日に照らされた綺麗な空が見れたのかもしれないが、女一人で誰もいない駅に夜までいるのは少し怖い。あとこの日はちょっと曇りぎみだったので、そこがちょっと残念だった。

 

本日のまとめ

 徒歩で知らない街を歩き回るだけならば行き当たりばったりでもいいけれど、ローカル線巡りをする場合は土日の時刻表を把握した上で散歩計画を練る必要があると実感した。別に急いでいるわけではなかったし、日陰で何もしない時間を過ごすというのも面白かったけれど、とにもかくにも暑かった。

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出会ったねこというねこたちが「もう暑くて一歩も動けません」という風にぐったりしているのを見て「私もだよ」と何度思ったことか。けれど修行のような暑さを乗り越えた先で出会った海芝浦駅の景色はとても綺麗で、休日もたくさんの人が訪れる理由が理解できるなぁと思いました。

今度行くことがあれば夕日か夜景を撮りに行ってみたいですね。神奈川県にいるのに神奈川県とは思えない不思議な景色に、興味がある方は(きちんと時刻表を把握した上で)是非行ってみてください。オススメです。

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