空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

感情が溢れ出して止まらない涙との付き合い方

この頃、なんか涙腺がゆるんできたように思う。けれど感情に任せて、わんわんと泣き喚く感じではない。悲しいわけじゃないのに、溢れ出す涙が止まらないのだ。

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(illustration by petite*pomme

漫画の一節、台詞ひとつで涙がポロリとしてしまうし、アニメもそう。さらにはカラオケで初代デジモンのオープニング曲を歌うだけで、内容がフラッシュバックして感動してしまう。音楽だけでウルッと来ることもあるから一概には言えないけれど「感受性が豊か」。表現するとたったそれだけの一言で終わってしまう。というわけで今回は、最近私がホロリと来た瞬間についていくつか振り返りながら、涙が溢れる理由を考えてみたいと思います。

彼女だけが見つけた、貴方の世界

「……そっか、わかんないんだ。どんなにバラバラになっても、コウ君はコウ君なのになー」(バイオーグ・トリニティ6巻より)

コウ君という男の子を形作る一つ一つの欠片は、他人には意味不明のモノで。一度バラバラに砕け散ってしまったら、二度と元に戻すことの出来ないモノで。見分けの付かないパズルのピースのように思えるけれど、彼女にとっては1つ1つがコウ君をコウ君としている掛け替えのないモノで、大切なモノなのだ。

彼女だけが、彼の世界を見つけることが出来たのだ。心から誰かのことを思っているからこそ出た素直な言葉。綺麗だと、そう思った途端に―――泣いた。漫画読みながら泣いた。

人を幸福に導け、もちろん貴方も一緒に

「大きくなったな――美しくなった。良い姫になれ――そして人を幸福に導け」(ALDONOAH.ZERO 23話より)

余命いくばくもなく、意識が朦朧としており、過去と現在の記憶が混濁していて意思疎通が出来ない祖父が、孫娘であるアセイラム姫に最後に残した言葉。

「人を幸せに導く」そのために古代エネルギーであるアルドノアの力を道を誤ることなく、大切に育てていこうとしていたはずなのに。積み重ねた悲しみと、ほんの少しの小さなすれ違いが、取り返しの付かない争いへと発展してしまった今までを振り返り。負の連鎖を断ち切るために、祖父の遺志を継ぐ。何かを決意したかのようなアセイラム姫の顔と涙、その悲しい決断に完全に貰い泣きした。

その幸せの中に貴方は含まれているよね?

僕の心はいつも君のそばにあるよ

Cuz I meant to be your piece until I die
No one's wanna be alone
I'll leave my soul by your side
Though we fall apart between the hell's divide
I would seek you all along And smile me with starry eyes
(BEST OF VOCAL WORKS[nZk]の「Till A Die」より)

私の誕生日に、妹から作曲家である澤野弘之さんのアルバムを頂いた。その中に収録されている「Till A Die」というバラード曲がお気に入りです。全部英語なので、聞いただけでは普通に意味がわからなかった。実はキルラキルの挿入歌らしいんですけど、それすらも知りませんでした。事前情報まったくなしで聴いた曲で感動してしまいました。和訳は今さっき見て知ったくらいです。


Kill La Kill - Till I Die (nZk ver) - YouTube

けれど言葉の意味がわからなくても、その音楽の旋律を聴いているだけで、何か私の心の中の本棚から何かが溢れ出てくるんですよ。忘れかけていた気持ちとかが喚起されるっていうのかもしれない。音楽を通じて何かを見ているような感じ。それが私の涙となってホロホロしちゃうんです。和訳はこちらへ→和訳

本日のまとめ

涙は溢れ出す感情だと思う。コップの中に一粒一粒、ぽたりぽたりと溜まった感情が、器一杯になって入りきらなくて、処理できなくてトロリと溢れ出したかのような感じだ。

涙を流すと自分が弱くて小さな存在だと打ちのめされるような気持ちになるし、心が揺れるというのはそれだけ私を不安定にさせる。弱みは誰だって人に見られたくないことだとは思うけれど、そういうんじゃない。

そういう部分も勿論あると思うのだけど、感動した時、心が動いた時、素直な感情を素直に出せるようになりたい。涙に綺麗も汚いもないのだけど、流すことで前向きになれる、自分らしくなれるような、そういう涙は綺麗だと思う。だから泣きたい時は泣けばいいと思う。上を向いて涙がこぼれないようにする必要なんてない。

けれど、そうだな。私は少しだけ、寂しいのかもしれない。