空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

冬の上高地へ、中の湯温泉一人旅

自分の御褒美と称して、3月19日から1泊2日で温泉旅行に行ってきました。今回は温泉旅行記として、宿泊した中の湯温泉旅館、名物岩窟風呂「ト伝(ぼくでん)の湯」について紹介したいと思います(記事が長くなるので、注意してください)。

おおざっぱな旅行スケジュール

まず簡単に、旅行スケジュールを公開します。

【3月19日の予定】

  • 08:50 新宿駅発 松本行きの高速バスに乗る
  • 12:03 松本駅着 観光(松本城、なわて通り、四柱神社)
  • 14:45 松本駅発 旅館行きの送迎バスに乗る
  • 16:00 旅館   チェックイン

【3月20日の予定】

  • 10:00 旅館   チェックアウト
  • 12:30 旅館発  松本駅行きの送迎バスに乗る
  • 15:20 松本駅発 新宿行きの高速バスに乗る

私が一人旅に行く際は、メインの目的以外の出費を極力抑えます。今回は旅館に宿泊して、秘湯ポイントをゲットすること&温泉がメインなので、時々、空白の暇時間が発生しています。1日目は晴れていたので街を散策していましたが、2日目は雨だったのでお土産屋さんの試食を物色してました。

中の湯温泉とは、どこにあるのか?

中の湯温泉は、もともと釜トンネル入り口の道路沿いにあったそうです。昔、安房トンネルの工事が原因で水蒸気爆発が起こったらしく、1998年に安房峠の中腹、標高が1500mを越える旧国道に移転しています。

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道のりは一方通行並みの狭さを誇る8号カーブを超えた先という険しさです。3月とはいえ、安房峠の中腹は背よりも高い雪の壁に覆われていました。事前予約制ですが、1日1便松本駅から片道1時間45分で送迎してくれます。これがなければ、冬にたどり着くのは至難の業のように思います。

中の湯温泉旅館~建物編~

改築したこともあるのでしょうが、まだ新品で入口がとても豪華でした。この日の宿泊客は、私を含め5組の総勢7名のみ(うち女性3名)、予想通り空いていました。

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とても広いロビーにある窓から、霞沢岳が一望できました。山を覆い隠すような霧の動きを眺めているだけで、面白かったです。

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案内されたお部屋は、8畳(トイレ付)の和室です、シンプルですが綺麗です。窓からの景色は期待していませんが、周り山だらけですからね、山が見えました。

携帯の送受信はauはアンテナが1本立つか立たないかくらいでした。冷蔵庫はありませんが、窓にペットボトルを立てかけておけばキンキンに冷えました。

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中の湯温泉旅館~本館編~

中の湯温泉旅館には男女入れ替えも含めると、内湯4、露天2の合計6箇所の浴槽があります。源泉温度は55度、泉質は(わたしの苦手とする)単純硫黄温泉で、一部かけ流しです。

内湯の写真を撮るのを忘れたのですが、風呂が2つあり、40度と42度と湯の温度が違います。露天は大きくはありませんが、外気温が低いためか、ぬるめで長湯には最適でした。

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硫黄のにおいもそれほどきつくなく、トロリとした湯と白い湯の花が印象的でした。チェックインして1回、男女入れ替え後に1回、翌朝に1回入浴しました。

中の湯温泉旅館~ト伝の湯編~

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釜トンネルの脇にひっそりとたたずむようにして存在するのが、「ト伝の湯」です。貸切予約制(7:00~17:00)で入浴することができます。チェックインしたその日は入浴できなかったので、チェックアウト後の11:30に予約しました。ちなみに宿泊者は無料送迎・入浴できますが、立ち寄り湯は1人700円かかります。

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入口の扉に鍵をかけてすぐの、この場所が脱衣所です。30分しか時間がないので、行動は迅速に、カメラを片手に中の扉を開きます。脱衣所の窓が結露しているのが幸いですが、これがなかったら見えそうな気もしますが、気にしません。ここから階段を下りると、奥に洗面器が2つと、唯一の明かりがあり、岩窟風呂の登場です。

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暗い・・・これでもうまく撮れるように10枚くらい撮ったんですが、ちょっと写真、見にくいかもしれません。ちなみにフラッシュを点けて撮影したら湯気で真白になりました。

周りは温泉の凝固作用で自然に出来た岩窟で囲まれています。風呂は、大人が4人入れるか否かという感じの大きさ。唯一の明かりを除くと殆ど真っ暗で、色は全然わかりませんでした。泉質は単純泉で純粋なかけ流し、38度前後の温湯でとても気持ち良かったです。中の湯温泉の評価が格段に上がりました。

中の湯温泉旅館~食事編~

夕食は、特記する事項は特になし。山の旅館は山菜や川魚が中心なので 全体的にヘルシーなのが特徴ですね。私にはちょっとボリュームがありました。ただ残すのは旅館に対して失礼な気がしたので、時間をかけて完食しました。

代わりと言ってはなんですが、朝食がとても美味しかったです。中の湯旅館の朝御飯の定番、朴葉味噌をつけての御飯、最高でした。あとは豆乳にニガリを入れて鍋に火をかけて作る自家製豆腐!ミルクプリンかと思わせる優しい甘みをポン酢で頂きました。ごちそうさまでした。

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総評

場所、温泉、食事共に、とても満足する一人旅でした。

もともと登山客を受け入れている宿で、一人旅行客も多いので、都会の喧騒を忘れて、ゆっくりと自然に癒されたい人にオススメの宿だと思います。春や夏であれば、上高地までの無料送迎もあるので、温泉と上高地観光をするのに、とても便利だと思います。リアルな話、東京から近いこともあり、温泉旅館に泊まっても宿泊費、交通費込で、2万円以内に収めることができます。

自家用車がある人は、岐阜県との県境なこともあり、坂巻温泉、さわんど温泉、乗鞍高原温泉、奥飛騨温泉郷(平湯・福地・新平湯・焼岳・栃尾・新穂高)など、温泉が密集している場所なので、立ち寄り湯をするのにも最適な秘湯だと思います。

近場で温泉旅行に行く際に、是非訪れてみてはいかがでしょうか。