空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

得意じゃないけど、嫌いではないってどういうこと?

ふと「私の得意なことってなんだろう」というフレーズが頭に浮かびました。しばらくそのフレーズを頭の中で繰り返しましたが、特に何も思いつきません。

ならばと思い、「得意じゃないことってなんだろう」と考えてみました。けれど「得意ではないこと」という大きなくくりで考えると、逆にありすぎて思いつきませんでした。

「得意じゃないけど、嫌いではないこと」と範囲を限定して考えてみました。皆さんは、何を思い浮かべるでしょうか。ちなみに、私が一番初めに思い浮かんだのはプログラミングです。

6年間も続けることが出来たということ

自分でいうのもなんですが、私はどちらかというと熱しやすく冷めやすいタイプで、ハマる要素さえあれば苦に感じることなく、ひたすらやり続けることが出来ますが、次も挑戦しようと思える「何か」がないと、結局は辞めたり、逃げてしまい、中途半端になってしまいます。

けれど、4年間の大学時代と2年間の大学院時代を合計した6年間、プログラミングに関わってこれたというのは、私の中でそれが決して嫌いではないことを意味しています。

単純に計算すると小学1年生が小学6年生になるくらいですし、人生で考えると、私の人生の1/4を占めていることになります。たかが6年、されど6年。これは、けっこう凄いことだと思います。

もしかすると、得意なことなのかと思われるかもしれませんが。私にとっては、これは得意なことでもなければ、好きなことでもありません。

嫌いじゃないってどういうこと?

この「嫌いじゃない」とは、どういうことなのでしょうか。

今までの経験から考えると、好きな時もあるけれど、嫌いな時もあるということだと考えています。勿論、好きなことだって時には嫌いになることがあります。

けれど基本的には、好きなことの方に傾いていて、少しくらい嫌いでも問題ありません。このように考えると「嫌いではない」は、割合的は半々ではなく、どちらかというと嫌いな方に傾いているので、嫌いな部分が気になってしまうのだと思います。

プログラミングの場合は、この割合がとても分かりやすいです。例えば、プログラムを組んで自分の思う通りの結果が得られたり、それを使って何かを作り上げた時、今までかけてきた時間と努力が報われた瞬間は「ついにやったぞ!」という達成感や喜びや楽しさがあります。

けれど、思う通りに動くことなんて稀で、エラーで動作が止まったり、バグが発生することが殆どだと思います。この時はとてつもなく辛いですね。というか辛いことのほうが多いんじゃないでしょうか。ただ、この達成感や喜び、楽しさがあるからこそ、エラーやバグに苦しめられるという苦行に耐え、乗り越えながら6年間続けてこれたのだとも思います。

捉え方がプラスなのか、マイナスなのかという違いだけで、もしかすると「嫌いではない」ことは、「好きである」とほとんど同じなのかもしれません。

「得意なこと」におけるハードルの高さを感じる

ところで、得意なことってどんなことを指すのでしょうか。

言葉そのものの意味は、

  1. 自分の思い通りになって満足していること。
  2. 誇らしげなこと
  3. 最も手慣れていて自信があり、上手であること 

とあります。

この中で一番当てはまりそうなことは「得意である=自信がある、上手である」ということだと思います。簡単に「自信があること」と言っても、人によってそれが自信に繋がる度合いは異なりますし、自信を持って、これが得意です!といえるものなんて、ないような気さえします。

このように私の中にあることで考えると、ここで話が終わってしまうので、ここでは「得意料理」という言葉を例にあげて考えてみます。

「得意料理」という言葉から感じることは、純粋に作り慣れているのではないかということです。始めはレシピを見ながら作っていた料理でしたが、何度も作る内に分量を覚えたり、レシピを見ることなく作れるようになり、味見をしながら好みの味付けに調整できるようになり、さらには独自のアレンジを加えることができるようになるような、そんな感じを思い浮かべます。

そう考えると「得意なこと」=「継続すること、基本を理解して覚えること、基本から一歩進んでさらに改良を加えることができること」である、といえるのではないかと思います。また誰かに「美味しいね」と評価してもらうと嬉しくなりますよね。きっとそれが自信に繋がるのではないでしょうか。

そう考えると「得意なこと」はそんなに特別なことではない気がしてきます。わたしたちは得意なことに対するハードルを、自分であげているのかもしれません。

客観的に見つめ直してみると?

他人と比べてしまうと、どうしても上には上がいるので自分にとってこれは得意なことだとは言えないんじゃないかと思うことがあります。大学時代の研究室では、私が1番プログラミングが出来ない人間だと思っていました。

実力で考えるとそれはその通りなのかもしれませんが、自分の中で考えると、「得意じゃないこと」だと思っていたことも、実は得意なことであるというカテゴリに入れることが出来るかもしれませんし、「嫌いじゃない」という消極的な言葉は「本当は好きなんだけど」という裏返しかもしれません。

自分の中でどう思えるか、それだけで見え方が異なることも、きっとあります。