空想島(6畳半)

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風ノ旅ビト -初見プレイ感想-

新年、あけましておめでとうございます。

おせち料理を食べ、初詣に行き、家族麻雀大会で大勝し、駅伝フィーバーした年末年始を過ごしました。今年は、わたしにとっても勝負の多い年になるかと思いますが、今後とも、ブログ共々、よろしくお願い致します。

さて新年からゲームして遊んでいる私ですが、実際にプレイしなければ実感できない、最高の感動的なゲーム体験が出来る「風ノ旅ビト」についてご紹介すると共に、初回プレイで感じたことを書きたいと思います。

風ノ旅ビト(原題:Journey)とは

Journey

風ノ旅ビト(原題:Journey)」は、2012年3月15日にPlayStation3用のオンライン配信専用ゲームとして発売されました。私はニコニコ動画でゲームも実況プレイ動画を見るのが好きなのですが、そこでこのゲームの存在を知りました。

本作の特徴は、大きく分けて3つあると思います。既存のゲームと異なるという意味で1つ目にあげられるのは、言葉による直接的な情報が一切ないという点です。他のゲームで当たり前のようにあるストーリー、ゲームの目的に至るまで、謎に包まれています。プレイする人それぞれにゆだねられているといっても過言ではありません。2つ目はキャラのステータス、セーブ/ロード等のインターフェース類が存在しないこと、3つ目は世界観を崩さない自然なオンライン要素(協力プレイ)があることです。

ゲーム全体としては90分足らずでクリアできるボリュームですが、謎に包まれているからこそ、それぞれの旅や物語が生まれ、そこに無限のボリュームが生まれているといえるゲームだと思います。

そこにある世界を体感する

見渡す限り砂丘しかない世界に、独りぽつんといる状態から旅が始まります。トップページすらないので「え、もう始まっているの?」という感じで、どこに行けばいいのかもわからなくて、途方にくれてしまうかもしれません。が、好奇心の赴くままに歩きましょう。少しだけ、PlayStation2の「ICO」を思い起こすような気がしますね。

陰と陽、静寂と躍動感を併せ持つ音楽で世界を形作っており、荒廃した遺跡都市と砂丘という神秘的なビジュアルが絵になります。圧倒するかのようにそびえ立つ砂丘を登りきり、大自然の滑り台と言わんばかりに傾斜を勢いよく滑降するのが楽しくて仕方がありません。

どこまで歩いていけるのか試してみて、横風が強すぎて先に進めないことを知ったり、飛行するとスカーフの模様の光が減って行くことを知ったり、プレイヤーができるアクションを旅する中で覚えて行くのも、出来ないことが出来るようになるようで面白いです。

「誰か」がいてくれる安心感

オンラインプレイをしていると、進行状況が同じ人と遭遇することがあります。広大な世界を1人で歩き回るだけで楽しいのですが、だんだん孤独感に襲われてきます。だから他の旅ビトの姿、もしくは光や音を聞くと、とても安心するんですよね。

ゲーム内では、協力することが必ずしも必須だというわけではありません。けれど、どうやって進めばいいのかわからなくて途方にくれている私に、「こっちだよ」という風に合図をくれたり、はぐれてしまいそうになった時に少し行った所で待っていてくれたり、遭遇する怪物から身を隠すことが出来る場所を教えてくれたり。これほど、一緒に「誰か」がいてくれる安心感を感じたことはありません。

実際には言葉によるコミュニケーション手段はありませんし、それがどこの誰かもわかりません。歩きまわったり、体を寄せ合ったり、光と音を発することしかできないのですが、なぜだか意思疎通ができているような、そんな気がするのが逆に魅力になっていると思います。

何度でも楽しめる、貴方だけの旅を。

きっとこのゲームは、好き嫌いが分かれるというか、プレイする人を選ぶと思います。けれど、演出、音楽、雰囲気の良さ、世界観、協力プレイ要素などの全ての要素をひっくるめて、そこに一度きりしかない感動を体感するという意味で、とても魅力あるゲームであると思います。

90分足らずでクリア出来るというのも嘘ではなく、迷いながらビビリながら、私でも初見3時間程度でクリア出来てしまいました。けれどそれ以上に訴えかけてくるモノがたくさんあります。プレイ直後は、胸がいっぱいになりました。

色々ネタバレに近いことを話してしまったように思いますが、なるべく事前情報を入れず、初見でプレイすることをオススメします。その方が自分だけが出会う一期一会の感動を体感できると思います。1200円という価格であるのも、嬉しいですね。雰囲気を知りたいという方は、ニコニコ動画などでプレイ動画を見るという方法もありますが、是非、体験版をプレイしてみることをオススメしますよ。

・・・明日も、また新しい旅に出ようと思います。