空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

ずっと避け続けていた痛みを、アルバイトを始めるにあたって

高校生や大学生になると、自分で自由に使えるお金であったり、授業料を払うためであったり、自然とアルバイトをするようになりますよね。お金を得るだけではなく、金銭と人との関わり合いの中で、仕事とは何か、働くとはどういうことなのかを学ぶ機会もアルバイトは担っているのだと思います。

今までアルバイトをしてこなかった理由

実は、あまりアルバイトというものをしたことがありません。具体的には、1週間程度の短期間のバレンタインチョコ販売や、年末年始の年賀状仕分け、おせちを詰める仕事等、3回くらいしかしたことがありません。採用されたのは大量募集を行っている時くらいで、それ以外は人見知りで引っ込み思案な性格が災いして、見事に落ちまくりました。履歴書を書いて、証明写真を作り、面接に行くだけでも相当な出費ですから、その内「1か月1万円というお小遣いをやりくりすれば十分だ」と考えるようになりました。

当時、お金が欲しいという理由だとしても、働きたいと思って面接に行ったのに、何が原因かはよくわかりませんがことごとく落とされまくったので、自分はいらない人間なのではないかという思いが募っていました。一度、痛みから距離を置いて、逃げなければつぶれてしまうと思ったのだと思います。アルバイトと正社員では責任の重さが異なるので、比べ物にならないと思う人もいると思いますが、それでも今思うと働くことを学ぶための機会を潰して、時間を費やしてきたと言えます。

食費を切り詰めることしか考えなかった

「1か月1万円」なんて、特に1人暮らしで、親からの資金がない場合は足りません。こんなことを言えるのは、私が実家暮らしだからです。社会人になってから、そして退職し無職となった今でも、家に月3万円いれていますが、高校生時代、大学生時代は居・食・住が全て満たされた状態でした。そのため、1万円は大学時代の食事代と趣味に費やされていました。実情は、ゲームや漫画を買うことがメインでしたので、当然ですが、食費を切り詰めていました。

普通はどちらも満たすために、アルバイトを始めることを考えるのでしょうが、当時の私は食費を切り詰めればいいと思っていました。大学時代のランチの予算は0円~200円程度で、0円の時はランチ抜き、もしくはお昼時の商店街を通り、その美味しそうな臭いを食べていました。

段階的なステップを積む必要がある

私は手を伸ばせば届いたかもしれない機会を無碍にしてきました。それが全ての原因だとは思いませんが、それでもアルバイトをすることによって得られるお金の意味、働くことに対する意識、失敗に対する考え方と受け止め方、様々な人とコミュニケーションを取る機会、家族の手助けという大切さを身をもって学ぶ機会を、自ら捨ててきたとも言えます。

1年後の就労を目指す上で、すぐにでもハローワークに行き、就職活動や転職活動を始めるという選択肢ももちろんありますが、私の場合はその段階はまだ早いのではないかと思います。

当時は、アルバイトをする必要性をそれほど感じなかったのですが、今は過去の自分を払拭したいという思いや、打たれ弱い自分の心を鍛える上でも、自分の人生を新しく再設計する上でも、今後活動を続けるための資金源を作るという意味でもこのステップが必要不可欠であると、私は考えています。

10月から本格的に始動します

高校時代、大学時代という時間は取り戻せませんが、そこにあったはずの機会や経験を何年か遅れてつかむことは、自分次第ですが今からでも可能です。遅すぎるということはないと思います。

9月27日からアルバイトを始めます。勿論、これが私のゴールであるというつもりはありません。やっとスタート地点に立つことが出来たというだけです。あくまでも、今の水準の生活をする上での繋ぎであり、これからが本番です。

実は、自分の将来の姿をあまり想像できないのですが、それでも過去の私を思い出しながら、考えて、行動して、心を動かして、体を動かすことを繰り返して生きたいと考えています。