空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

こんな僕でも社長になれた 家入一真-まとめ

どうしようもなく、「人」だった。

わたしがこの本を図書館で予約したのは、会社を辞めると決めた2日後のことでした。行く場所もなく、やりたいこともなく。ただ今まで育ててもらった両親に対して、とんでもない決断をしてしまったのではという申し訳ない気持ちでいっぱいで、意気消沈して、このまま消えてしまいたいと思っていた時、ふと名前を思い出して予約しました。地元の図書館に2冊しか蔵書がなく、予約者5人目の最後で順番待ちでした。そして予約した事も忘れかけていた昨日、確保しましたとの連絡があったのです。

さっそく朝、図書館に本を受け取りに行きました。家に戻るのも面倒だったので、そのまま図書館の読書スペースに居座り、2時間半かけて読み終えました。鼻水をすすりながら、涙を流しながら読んでいたので、だいぶ変な人だったかもしれません。今日は家入一真さんの「こんな僕でも社長になれた」で感じたことをまとめたいと思います。以下は全体としての感想になります、ページごとに気になったフレーズについては別の記事で触れたいと考えてます。

まず、家入一真さんのイメージですが、起業家で実業家であり、プロフィールを見る限りでは、雲の上にいるくらい遠くにいて、何だか時々すごく面白いことをやらかす人という印象でした。クリエイターや起業家が不特定多数の人から資金を募るCAMPFIREや、Twitterでの発言、IEIRINET、Livertyなどの活動も注目して見ていましたが、本を読んだことがなかった故の印象です。

それが読んだ後では、ガラリと印象が変わりました。1番始めに感じたのは、記事の1番始めに描いた一文でした。家族の大切さを痛いほどわかっている。周りに支えられていることも知っている。いつだってこどものことを心配して、時には怒る両親に対して、感謝の気持ちを抱くと同時に、大切だと思う人たちを支えたい、守りたいと強く思って、行動している。当たり前の話ですが、テレビやパソコンの向こう側のような、自分にとって関係のない世界に生きているわけではありませんでした。

どうしようもなく、そこにいる「人」でした。常に人と共にあり、人の中にあり、大切に思っているのが家入一真さんなのでしょう。

だからこそ、エピローグにあるこの言葉は、胸に響きました。

世の中は広い。地球は、途方もなく大きい。どんな人にだって、どこかにきっと、 何も恐れることなく、ハッピーに暮らせる場所があるはずだ。前に進まなくたって、逃げたって、 生きてさえいれば、きっといつか、そんな場所にたどり着く。逃げることは、決して悪いことじゃない。

 新卒4か月で会社を辞め、8月からニートになったわたしだけれども、まだ出来ることはあるかもしれない、ここからまた始めることもできると感じました。これまで以上に根気は必要だし、不安なこともたくさんあるけれど、 一歩ずつ進んだり、戻ったりする中で、出会った小さな幸せやありがとうを 大切にしたいと思いました。そう強く思い、読んだあとすっきりした気持ちになりました。

過去の私がこの本を手に取るかと考えると、難しいかもしれません。そう考えると、6年越しに出会うべくして出会った本と言えるでしょう。 オススメの本です、気になった方がいれば、是非手に取ってみてください。

新装版 こんな僕でも社長になれた

新装版 こんな僕でも社長になれた