空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

書くこと と 実現すること

詳細に「書いておく」ことが大切です。

「書く」ことが「実現」することにおおいに関係していると感じたのは、一人旅に行くようになってからのことです。私は旅行に行くこと、特に温泉旅行に行くことが好きなのですが、旅行に出かける前段階でなによりも楽しいことは計画を立てることです。

私は大学時代、いつかこんな感じのプランで旅行がしたいという架空の計画書を作ることが趣味でした。暇さえあれば、じゃらんを物色し、よさそうな宿のホームページや宿泊ブログをあさり、そこに行くための交通手段を調べ、電車の乗り換え時間を調べ、行くためにどのくらいのお金がかかるのか、1泊2日にかかる総予算を計算して、これさえあればいつでも旅行に行けるというくらい、綿密な旅行計画書を作ることが好きでした。

勿論、旅行予算によって行ける場所、交通手段、宿のレベルなどは制限されてしまいますし、時期によっては繁盛期で値段が跳ね上がったり、人気の温泉地域の場合は早めに予約を入れなければならなかったり、せっかくの旅行計画を立てたとしても、当日大雨ですべての予定が狂うこともあるかもしれません。そこは時期をずらしたり、有名な場所には行かないようにしたり、天気予報を見たり、てるてる坊主を下げたりして臨機応変・神頼みで対応します。

こんな感じで旅行に行けるお金もないのに、「いつか行きたい温泉旅行計画書」と称して、行った気分になれるシミュレーションを繰り返しながら計画書を書いていると、それがだんだん実現されていることに気が付きました。もし北海道にいけたらここに行きたいという計画書を作って残しておくと、偶然が重なって北海道に行けることになったり、山形って行ったことないなぁと思って色々調べると、翌月に行くことが出来たりという感じです。

旅行以外でも、書くことで実現に至ったことがあります。たとえば七夕の短冊に「国際学会で発表したい」と書いて、ベトナムに行ったらこれが食べたいというものを調べまくっていたら、ベトナムで開かれる国際学会に参加することが出来たり。ちょっと違うかもしれませんが、こういう夢が見たいとベッド脇にメモを書けば、それに関係する夢をピンポイントで見たり。○○という方に会いたいとTwitterでつぶやいて、本当にお会いすることが出来たりという感じです。

これらの経験から、やりたいことや挑戦したいこと、その先で得られることを詳細に書いたり、シミュレーションすることで、既に実現するためのステップの半分以上を満たしているから、実現できるのではという風に考えるようになりました。旅行の場合は、もともと好きなことだし、お金と時間さえあればいけるのは当たり前だと思うかもしれません。まぁどれも、書くだけで簡単に実現したわけではないのですが、詳細に描くことが出来るということは、それだけモチベーションがあるということだと思います。空想したり妄想したことが自分にとって面白くて楽しいことであれば、それを実現するための意欲だって湧いてきますよね。

また書くという行為はメモを残すという意味もありますが、宣言することでもあります。誰か他の人に見せる場合でも、自分に言う場合でもそれは同じだと思います。これがやりたい!これをやるためにはこうすることが必要だ!という風に宣言するのですから、あとは実際に動くだけです。なんとなくやりたいなぁと思っていても、また今度にしようとか、明日から本気出すとか思って先延ばしにしてしまうよりも、出来る可能性が上がるような気がしませんか?

まぁ、私は書くことが好きな方なのでこの方法ですが、書くことがあまり好きではない人には、その人にあった方法があるかもしれません。Twitterで誰に言うでもなく宣言してみるとか、いつでも出来る、自分にとって一番楽な方法を探してみるのも面白いと思います。