空想島(6畳半)

空想をすることが、生きる糧となり地となり肉となり

我が家はニートに対する敷居が下がっている、私のおかげで

「石の上にも三年」ということわざを、一度くらいは聞いたことがあると思う。

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 我慢強く辛抱すれば、必ず成功することのたとえであり、新卒入社する時とか、転職しようか迷っている時とかによく聞く言葉ですね。かくいう私も新卒入社した会社を4か月で辞める前、父に言われた言葉だったりします。

 まぁ、私は誰に何を言われようと、今がつらくて仕方ないんだ。とりあえずは逃げて、後のことはその時考える!と言わんばかりに、父の言葉を突っぱねて「石の上にも三年? そんなもん知るか!」とヒャッハーしたわけですが。

 今回は私の話ではなく、石の上にも三年を優に超え、五年も勤め上げた妹の話をしたいと思う。彼女が今の仕事を辞めるという決断をしたことを、私は祝いたいという話だ。

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相談できる人がいるだけで、救われるのに

 会社についてメール確認すると「遅刻します」メールが飛びかっていることありますよね。雨の日とか、台風の時とか、強風の時とか、人身事故の時とか。電車が遅延してどうしても間に合わない時とか。そんなよくある一幕、それは起こった。

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 とある派遣社員さんが来ない。

 電車遅延のため、遅れますというメールはあったか?――いや、ない。熱出ましたとか、風邪ひいたので休みますとか勤怠連絡はあったか?――いや、ない。実は有給休暇だったのか?――いや、ない。色々自問自答してみたが、まさか、これが噂に聞く無断欠勤というやつか、と思いはしたのだけれど。

 この現象この事態、なんだかとてもよくわかる。さすがの私も無断欠勤はしたことないけれど、自分はなんてダメな奴なんだって思うような後ろめたい気持ちになると、どんどん自分で自分を苦しめてしまって二進も三進もいかなくなる「あ、これ私知ってる……」という行為について考えてみたいと思う。

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人と共にある『たてもの怪談』を読んで

 誰もいない家に「ただいまー」って言う?

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 私は言う、返事が返ってきたらそれはそれでヤバいけど。暗がりに向かって「ただいま」と自分で言って「おかえり」も自分でいっちゃう。だって返事が本当に帰ってきたら怖いでしょ。ところで夏になると必ずといってもいいほどやっている番組があるでしょう、ほんとにあった怖い話(ほん怖)とか。

 私は科学的解釈のできない、どこか不思議な現象や怪異といったモノに興味があるが、そういう系統のテレビ番組は苦手だし、ホラー映画も絶対に見ない。本物か偽物かに関わらず、映像として見るのは怖いのだ。夢に出てくる。

 だから私が山の怪談、山にまつわる不思議な話であったり、怪談モノに触れる機会はおのずと読書という形に限られてくる。もしくはラジオで聞く百物語とか。実話怪談系の本を読むのが好きで、中でも加門七海さんの本をよく読む。ということで、本日は図書館で借りてきた『たてもの怪談』を読んだ感想とそれを読んで思い出した不思議な体験について語りたいと思う。

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